特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回は2025年4月に取り上げたファーストリテイリングの値動きを振り返ります。
1カ月で約7%の上昇
5月16日の株価は4万9000円でした。4月16日の終値は4万5860円でしたので、値動きをみた期間では3140円の上昇となりました。458万6000円が490万円となり、3140円×100株で31万4000円の上昇(手数料・税金等は考慮せず)、上昇率は6.9%となりました。
値がさ株だけに、振れ幅が大きくなると損益の額も大きくなります。
日経平均やTOPIXも大幅上昇
それでは、この間の値動きを見ていきましょう。
4月中旬以降は、大きな押し目を作ることなく、水準を切り上げる動きが続きました。期間中の高値は5月13日の4万9850円、安値は4月18日の4万5560円でした。
1カ月で7%近く上昇しており、強い動きではありました。ただ、この期間は日本株全体もガラッと動きが良くなっています。日経平均は「トランプ関税」リスクを警戒して4月前半に大きく崩れましたが、中盤以降は急速に値を戻しました。TOPIXは4月22日から5月13日まで13日続伸しました。
同じ期間(2025年4月16日~5月16日:終値比較)に日経平均は11.3%上昇し、TOPIXは9.7%上昇しています。ファーストリテイリングは6.9%の上昇ですので、日経平均やTOPIXと比べると見劣りしています。
安値圏は脱した感あり
とはいえ、大きく上昇してきたことで、安値圏を脱してきたようには見えます。買ったみた!では1カ月前の日足チャートを載せていますが、その時と比べると形状がかなり良くなっています。
週足チャートを見ても、4月前半(4月7日)の安値4万1650円でコツンを底を打ったような動きとなっています。
5万円の節目を突破できるかが焦点に
値動きを見た期間では大幅高となりました。ただ、全体の地合いが良かったことも株価の押し上げに大きく貢献したと考えられます。足元では日本株全体に買い疲れ感も出てきています。この先は日経平均やTOPIXに上昇一服感が出てきても戻り基調が続くかどうかを注意深く見ておく必要があります。
安値圏で強い動きが見られたことで、下値不安は大きく後退しています。4月10日に上期決算を発表していますが、この近辺で売りが一巡した格好となっていますので、次回の3Q決算(7月10日予定)への期待は高まります。
4月7日の安値は41650円で、4万円は割り込むことなく切り返しました。一方、5月13日に49850円まで上昇した後は伸び悩んでいます。まずはここから大崩れすることなく、5万円の節目を突破することができるかどうかが注目されます。