特定の銘柄の値動きを追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回はオリエンタルランド(OLC)を取り上げます。東京ディズニーランドや東京ディズニーシーを運営している企業です。証券コードは4661で、プライム市場に上場しています。
2月以降の株価は低迷中
ディズニーリゾートはファンが多く、リピーター需要も強いですが、2024年のオリエンタルランドの株価は、ここまでさえない動きとなっています。こちらは週足のチャートとなります。

今年は1月に5765円まで上昇した後、2月から4月にかけて急失速。5月に入って下げ一服感は出てきたものの、そこから大きくは戻せず、下値模索が続いています。
1Q決算を受けて年初来安値を更新
こちらは日足のチャートで、5月以降の一進一退が続いている間の値動きとなります。

4200円台に入ると押し目買いが入る一方で、4600円~4700円辺りでは上値が重くなっており、底打ち期待の買いと戻り売りがせめぎ合っていました。しかし、7月31日には前日比5.9%安(267円安)と大きく下落しました。前日に発表した第1四半期の決算で、営業利益が前年同期の水準を下回ったことが嫌気されました。この日に年初来安値を更新しています。
テクニカル的にはもみ合いを下放れた格好となっており、チャート形状は悪化しました。ただ、この日は一時4091円まで下落したものの下値では買いが入り、終値では4282円まで戻しました。ローソク足では下に長いヒゲをつけた陽線を形成しています。決算という材料を消化したことで、安値圏で出来高は急増しました。当面の売りが出尽くしたようにも見えます。
売上高は増加、一方でコストも増加
オリエンタルランドの7月31日の終値は4282円でした。100株単位で最低購入代金は42万8200円となります。今回はこのタイミングで購入したと仮定して、1カ月後の株価と見比べます。8月31日は土曜日ですので、8月30日(金)の株価と比較することとします。手数料・税金等は考慮しません。
第1四半期の決算は失望を招きましたが、売上高に関しては前年同期の水準を上回っています。東京ディズニーシーでは今年の6月6日に新エリア「ファンタジースプリングス」が開業しており、入園者数の増加にも貢献しています。一方でコストの方も増加しており、これが減益要因となりました。
決算で大きく下げてしまったことで、シビアに売りが続いてしまうのか、ブランド力の高さを背景に押し目買いが入って持ち直すのか。明日以降の値動きが中期の方向性にも大きな影響を与えそうでもあります。この値動きを見て「買いたい」か「売りたい」かを是非一度ご自身の中で整理してみて、この先の株価に注目してみてください。


