特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回は2023年4月に取り上げた二デック(6594)の値動きを振り返ります。
1カ月後の株価は小幅安
5月8日の終値は6768円でした。
4月3日の終値は6870円でしたので、この1カ月では102円(-1.5%)の下落。100株だと68万7000円が67万6800円となり1万200円のマイナス(手数料・税金は考慮せず)となりました。
24.3期は大幅増益計画も23.3期は計画下振れ
この1カ月では大きな動きは出てきませんでした。3月中旬からの戻りが一服し、4月は中盤辺りまで弱い基調が続きました。注目イベントとしては4月24日の本決算の発表がありましたが、ここに向けての期待は高まりませんでした。
本決算では、24.3期の営業利益に関して、前の期比で2.2倍の2200億円を目指すというアグレッシブな計画が示されました。ただ、23.3期の着地は同41.3%減の1000億円と大幅減益となり、会社計画の1100億円に届きませんでした。
これを受けた4月25日の株価は大幅高スタートとなり、前日比でも上昇はしましたが、高く始まった後は戻り売りに押されて失速しました。今期のV字回復計画を評価しつつも、計画未達は気になるといった反応です。この日に微妙な値動きとなったことから、その後は方向感に欠ける動きが続きました。決算に対する反応が買いであった分、4月3日終値との比較では小幅安にとどまりました。
大きく動かなかったことが中長期視点では変化に
本決算を確認しても株価が本格的に反転しなかったのは、物足りない動きであったと言えます。ただ、この間の安値は6457円(4月21日)までで、3月16日につけた直近安値の6145円を下回ることはありませんでした。
もともと二デック株は下落トレンドが続いていました。それを踏まえれば、本決算を見て一段安とならなかったのは健闘したと考えることもできます。週足チャートを見ると、下落トレンドから底固めの段階に移行したようにも見えます。
トレンドが変化するかどうかの重要局面
買いの場合、実際のトレードであっても、ここはもう少し様子を見たいところではあります。直近安値を下回っていた場合には下落トレンドが継続中と判断した方が良いですが、下回らなかったことで大底を打った可能性も出てきました。
この先は、アグレッシブな今期計画の達成に向けて、次の第1四半期(4-6月)決算でどの程度の業績が出てくるかが焦点となります。通期の営業利益計画が2200億円ですので、その4分の1の550億円を上回る着地となるようであれば、同社に対する見方がガラッと変わってくるかもしれません。ここからの値動きについても注意深くウォッチしておきたい局面です。
5月9日の時点では、年初来高値が7585円(1月24日)、年初来安値が6145円(3月16日)となっています。この先、7000円台を回復してくれば底打ち期待が高まります。一方、7000円台が抵抗となってしまうようだと、仮に下げ止まったとしても反転までには時間がかかるかもしれません。
4月21日の安値が6457円ですので、6500円を下回ってくると底打ち期待は後退し、警戒ゾーンに突入します。6145円を割り込んでしまった場合には見切り売りを検討するようなイメージとなります。
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