特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回は2024年3月に取り上げたソニーグループ(6758)の値動きを振り返ります。
1カ月後の株価は小幅な下落
4月5日の終値は12780円でした。3月5日の終値は12950円でしたので、値動きを見た1カ月では170円の下落でした。129万5000円が127万8000円となり、-170円×100株で1万7800円の下落(手数料・税金は考慮せず)となりました。下落率は1.3%で、値動きを見た期間では小幅な下落となりました。
なお、実際の保有であれば、3月末をまたいでいますので、期末の配当が得られます。4月9日時点では金額は確定していませんが、会社では期末配当45円(100株であれば45円×100=4500円)を予定しています。
下げ渋るも安値圏は脱しきれず
それでは、この間の値動きを見てみましょう。
3月序盤はさえない動きが続き、3月12日には12570円まで下落。直近2月29日につけた安値12590円を下回りました。
ただ、そこで売り一巡感が出てきて鋭角的に切り返し、3月21日には13675円まで上昇。3月12日の安値から1000円以上、水準を切り上げました。
しかし、その後は失速。日経平均株価が3月22日で上昇一服となったこともあり、連動するような格好で売りに押されました。4月上旬には直近の安値に接近しています。
買い材料に乏しい状態が続く
値動きを見た1カ月では、株式市場でソニー株が注目される場面があまりありませんでした。総合電機というくくりで見ると、日立(6501)、NEC(6701)、富士通(6702)などは右肩上がりのトレンドが続いています。今の株式市場では、動きの良い銘柄を買うという順張り志向が強いように見受けられます。
また、日経平均株価は3月後半にかけてはやや値動きが不安定となりました。指数の先高期待が後退すると、動きの悪い銘柄を敢えて買う理由が乏しくなります。
会社から何らかのリリースが出てきたり、ニュースで大きく取り上げられたりすれば、それを材料に市場からの注目度が高まることはあります。ただ、この期間ではソニー絡みのニュースは少なく、買い材料に乏しい状態が続きました。
本決算を確認して変化が出てくるかに注目
こちらは週足のチャートとなります。
3月に入って2月の安値は下回りましたが、その安値近辺で切り返したことから、中期目線での緩やかな上昇トレンドはまだ崩れてはいません。
ただ、もう一段下げてしまうと形が悪くなりますので、正念場を迎えています。直近安値の12500円近辺で踏みとどまることができるかが目先の焦点となります。
第3四半期の決算が失望となって2月に大きく下落し、いまだに下値模索が続いています。本決算の発表は5月14日予定となっています。前回に続いて決算が株安を招いてしまうようだと、出遅れ修正期待が後退するだけでなく、見切り売りが出やすくなります。次の決算で流れを変えることができるかどうかが大きく注目されます。