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日経平均株価、史上最高値まであと少し
本日16日の東京株式市場では日経平均株価は一時700円以上上昇し、バブル期の1989年に付けた史上最高値(終値3万8915円、取引時間中3万8957円)の更新を目前に控えています。昨日15日の欧州市場でドイツやフランスの株価指数が最高値を付けたほか、ニューヨーク市場で主要な株価指数がそろって上昇したことを受けて、取り引き開始直後から買い注文が広がっています。
*Trading Viewより
また、日経平均株価が史上最高値まであと少しとなる中、国内では新NISA=新しい少額投資非課税制度の口座登録が増えるなど、投資への関心が高まっています。ただ、そのお金の多くは、国内ではなく海外に向かっていると言います。
米国株をはじめとする海外株式で運用する投資信託「全世界株式(オール・カントリー)」いわゆる「オルカン」。日本人投資家の資金の多くは、海外の株式に向かっています。そして、これが「新たな円安要因になっている」との指摘も多く聞かれます。
為替市場でも存在感増す個人マネー
なお、ある試算では「NISAによって最大で年間3兆9000億円の資金が海外に流出する。2027年にかけてドル円を最大6円弱押し上げる」といいます。拡大する個人の投資マネーが為替市場でも存在感を増している状況です。
現在、ドル円は150円を挟んだ水準で推移していますが、前日のように米長期金利の上昇が一服した現在でも下押しは限定的。日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いは出やすく、昨年11月の151.91円突破への期待が高まります。
*Trading Viewより
先週8日に、内田真一日銀副総裁が2%の物価安定目標について「仮にマイナス金利を解除しても、その後にどんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していくことになる」と発言したことで、史上では「日銀の低金利政策が続く」との見方が強まり、円安が進みました。
さらに、植田和男日銀総裁も翌9日の衆議院予算委員会で、「先行き、マイナス金利解除を実施したとしても、緩和的な金融環境が当面続く可能性は高い」と、同様の見解を述べています。
今週、内閣府が発表した2023年10-12月期の国内総生産(GDP)速報値は物価変動の影響を除いた実質の季節調整値が前期比0.1%減、年率換算で0.4%減と予想を大幅に下回る衝撃の結果となりました。2四半期連続のマイナス成長は欧米流の解釈では「テクニカルリセッション」とされ、景気後退への転換点と理解されます。また、日本の名目GDPはドイツに抜かれ世界4位に転落。予想以上の弱い日本の経済を受けて「日銀が当面金融緩和策を維持する」との見方が強まっています。これも当然円売りに拍車をかけています。
ドル円のロングポジションは維持
こうなってくるとドル円は昨年11月の151.91円突破への期待が高まります。今月1日に建てたドル円(標準)のロング@146.33円、ロット「1」はしばらくキープしたいところ。今のところ含み益は「3万8000円」程度です。
*IG証券より
なお、私の好きな一目均衡表チャートを見ると、雲の上限146.09円付近が引き続きサポートとして機能しており、ここを維持できるかどうかが焦点。下サイドへの不安が全くないというわけではありませんが、しばらくはこのままポジションを維持したいと思います。気になる点は3月1日頃に発生する「雲のねじれ」。相場基調が急変したり、変化したりすると言われているこの「雲のねじれ」には今後も注意していきたいと思います。
*Trading Viewより
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