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今週の「中銀ウィーク」を無事通過!?
今週は世界経済のほぼ半分近くに相当する国々の中央銀行の政策決定が集中しました。週初の日銀から始まり、米連邦準備理事会(FRB)、英中銀(BOE)、スイス国立銀行(中央銀行、SNB)と続き、エマージング国ではトルコ中銀やメキシコ中銀などの金融政策決定会合が開催されました。まさに「中銀ウィーク」。
ドル円のポジションを保有する私にとっては当然として、他の多くの投資家にとっても日銀とFRBが最重要であったことは間違いありません。日銀金融政策決定会合では事前に相次いだ観測報道の通り、「マイナス金利の解除」が決定しました。ただ、声明では「当面は緩和的な金融環境が続く」と強調。植田和男総裁も会見で「マイナス金利解除後も緩和的な金融環境を維持する」と話したことから、為替市場では「円安」が進みました。
*Trading Viewより
東京株式市場では日経平均株価が値上がりし、史上最高値を更新しています。市場関係者からは「マイナス金利の解除などは事前の想定の範囲内で、日銀が『当面、緩和的な金融環境が継続すると考えている』と発表したことも円安が進む背景となった。注目はどの程度のペースで利上げを進めるのかなど、今後の金融政策の方向性に移っている」との声が聞かれました。
FOMCは「ハト派」だった!?
FRBは19-20日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を市場予想通り据え置き、政策金利見通し(ドット・チャート)では年内3回としていた利下げ予想を維持しました。市場では年内の利下げ予想が2回に減ると警戒する向きもあっただけに、FOMC後はドル売りが優勢となった。
パウエルFRB議長はFOMC後の会見で「インフレは大幅に緩和したが継続的な進展は保証されていない」「インフレ率は依然として高すぎる。今後の道筋も不透明」などと発言。利下げ回数を減らさなかった理由については「インフレ率が2%に向かって徐々に低下し、時には険しい道もあるという全体的なストーリーは変わっていないと思う」と話しています。
*FRBのHPより
なお、FOMC参加者の予測中央値ではFF金利が24年末までに4.6%に達するとされていますが、参加者の個々の予想は割れています。ドット・チャートでは年内に0.25%の利下げが3回実施されると10人が予想した一方、2回以下と予想した当局者も9人いました。今回の予測では長期における金利水準の予想が若干上向きに修正され、中央値は2.6%と従来の2.5%から引き上げられています。
また、成長率についても2.1%と従来予測(1.4%)から引き上げられ、24年の失業率については4.0%と従来予測(4.1%)から若干引き下げられています。市場関係者からは「景気を下支えするために利下げを急ぐ必要性はますます薄まっている。全体的には12月時点よりもタカ派的」との見方がありました。
FRBの6月利下げ織り込みは先走り過ぎ?
FOMCを受けてマーケットは「6月の利下げ開始」を織り込みにいっています。ただ、25年・26年の金利見通しが上方修正されたことなどから、「6月の利下げを織り込むのは先走り過ぎ」と警鐘を鳴らす向きもあります。「今後修正が起きた場合は再びドルが上昇する可能性がある」といいます。なお、FOMC直後はドル売りが進みましたが、1日経過した昨日21日はドル買いが優勢となっています。
*CME FedWatch Toolより
ドル円のロングは維持
先月1日に建てたドル円(標準)のロング@146.33円、ロット「1」は依然としてキープ。想定外の下げを警戒してストップロスを「146円」に設定してあります。ただ、下値は146.49円までで、ストップは付かず。現在の含み益は「5万円」程度で、このまま上値トライを期待したいところです。
*IG証券より
ただ、重要なレジスタンスとして意識されている昨年11月13日の高値151.91円や2022年10月21日の高値151.95円を上抜けてくると、「政府・日銀による円買い介入」への警戒が高まりそうです。市場では「152円を抜けて上昇のスピードが速くなった場合は、為替介入の可能性が高まってくる。そこからは介入とマーケットの神経戦に入ってくる」との声が聞かれています。
*Trading Viewより
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