日々是売買~トレードへの道

第33回「久々のリスク・オフのムード 株安・原油急騰・円高」

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久々のリスク・オフのムード

 

先週、「ドル円、嵐の前の静けさか? 今週の値幅は1円未満」との記事を投稿しましたが、このところ為替相場は大きな方向感に乏しく、ボラティリティも低い状況が続いていました。ただ、昨日のNY午後に入り急速に動意付く展開となりました。久々にリスク・オフという言葉を聞いた気がします。

 

昨日は本日の3月米雇用統計の発表を前に様子見ムードが広がり、しばらくは株高・円安・ドル安がゆっくりと進んでいましたが、「イランは48時間以内にイスラエルを攻撃する可能性」との一部報道などを受けて、中東の地政学リスクが高まると原油先物価格が急騰。堅調に推移していた米国株相場も一転下落する展開となりました。為替市場ではリスク・オフの円買いとドル買いが強まり、ドル円は151.12円まで下落、ユーロ円も164.92円の日通し高値から163.80円の日通し安値まで一転下落しています。

 

*Trading Viewより

 

なお、昨日はカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が「インフレの進展が停滞すれば米連邦準備理事会(FRB)は今年利下げしない可能性」と発言、バーキン米リッチモンド連銀総裁も「利下げまでに時間かけるのが賢明」と指摘。さらにはハーカー米フィラデルフィア連銀総裁も「インフレ率は依然として高すぎる」との考えを示しており、株式市場では「年内の利下げが見送られる可能性」が意識されて失望売りが広がったようです。もちろん、イスラエルとイランの緊迫化で中東情勢への警戒感が高まったことも株式相場の重し。

 

*Trading Viewより

 

なんと、ナイト・セッションの日経平均先物は一時4万0010円まで上昇する場面もありましたが、終盤失速。引けにかけては一段安となり、大証終値比740円安の3万9080円まで急落しています。

 

日経平均先物の1時間足チャートを見ると、4万0910円⇒4万0770円⇒4万0760円⇒4万0290円と徐々に上値を切り下げており、「4万円台では上値が重い」印象です。日経平均は今年に入って3万3300円⇒4万1000円とおよそ8000円上げてきましたので、そろそろ調整が入ってもおかしくはない状況です。

 

 

 

リスク・オフ継続なら円買いか!?

 

市場では「米国の確定申告は4月15日。納税のために米国民は株式投資を控える傾向もあり、キャッシュ・ポジションを高くすることが予想される。そのため、15日にかけて米国株は弱含みやすい」との声も聞かれます。米国と日本の株式市場が調整のため下落するようならば、為替市場では本日のように「リスク・オフの円買い」が強まる可能性もあります。

 

*Trading Viewより

 

ユーロ円は3月20日に165.35円と2008年8月以来の高値を更新したあと162円台まで調整したものの、そのあとは再び上昇。昨日は164.92円まで値を上げています。ただ、NY終盤のリスク・オフで失速。この流れが続くとすれば戻りを売ってみても面白そうです。

 

*IG証券より

 

ということで、早速ユーロ円(標準)を163.929円でショートロット「1」、ストップロスは直近高値である3月20日の165.35円より少し上の「165.45円」に設定しました。

 

 

 

政府・日銀の為替介入への本気度は高い?

 

大和証券は為替に関するリポートの中で、「ドル円が一時151.97円を付けた3月27日に、日本の通貨当局の動きが一気に慌ただしくなった」と指摘。鈴木財務相が「断固たる措置」という言葉を使って市場を強くけん制し、夕刻には財務省・金融庁・日銀による臨時の三者会合が10カ月ぶりに開催されました。同証券は「この会合後に会見に応じた神田財務官の発言内容や語気の強さからは、“かなりの本気度が感じられた”」と指摘。「ドル円が152円台に乗せるタイミングでは、実弾の円買い介入が実施される確度が高いと考えている」としています。

 

足もとの株安・原油高によるリスク・オフの地合いが続く可能性と、仮に円安が進んだ場合でも政府・日銀による為替介入の可能性とを考えるとユーロ円のショートは確度が高いディールになるのでは?と期待しています。

 

 

 


【免責事項・注意事項】

 

本コラムは個人的見解であり、あくまで情報提供を目的としたものです。いかなる商品についても売買の勧誘・推奨を目的としたものではありません。また、コラム中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。

この連載の一覧
第38回「投機筋の円売りポジションが急減 介入受け」
第37回「政府・日銀、投機筋との攻防は長期化の可能性」
第35回「個人投資家の円買いvs投機筋の円売り」
第34回「介入期待もあってユーロ円のショートは維持」
第33回「久々のリスク・オフのムード 株安・原油急騰・円高」
第32回「ドル円、嵐の前の静けさか? 今週の値幅は1円未満」
第31回「中銀ウィークを無事通過!? ドル高・円安を期待」
第30回「ドル円ロングは維持、ストップは付かずに切り返す」
第29回「ドル円、上値重く 日銀の政策修正観測高まる」
第28回「【祝】日経平均株価、史上最高値 ドル円もそろそろ」
第27回「日経平均株価、史上最高値まであと少し」
第26回「ドル円、上値試すか 昨年11月の151円台も視野」
第25回「注目のFOMCタカ派寄りもドルは下落」
第24回「ドルと円、それぞれの買い要因が綱引き」
第23回「ドル円ショートは損切り 円安とドル高のダブルパンチで」
第22回「ドル円、1カ月ぶり146円台 追加でショート」
第21回「ドル円、年始の悪夢 1月3日のフラッシュクラッシュ」
第20回「ドル円、売りシグナル点灯 さらなる下落に期待」
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第16回「米国債のロングポジション、含み益が拡大」
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第14回「米10年債利回り、16年ぶりに『5%』を突破」
第13回「米国債、下落止まらず 利回りは2007年7月以来の高水準」
第12回「初めての米国債(CFD)買い、そろそろ底打ちかと思ったら・・・」
第11回「下手な難平(なんぴん)、素寒貧(すかんぴん)」
第10回「日経ロングはキープもリスク高い週末 米政府機関の閉鎖はほぼ確実に」
第9回「日経225ロング、含みゾーン(損)に突入!」
第8回「日経平均、レジスタンス突破でいよいよ3万4000円台乗せか!?」
第7回「日経平均、9連騰ならず テクニカル的には・・・」
第6回「日経平均をロング トレンドは友達(Trend is your friend)」
第5回「重要イベント通過もポジション取れず・・・相場は乱高下」
第4回「朝起きたらポジションが全てなくなっているという悲しみ」
第3回「ドル円、ストップロス水準に接近 祝日のため円安けん制発言も期待できず」
第2回「前週のドル円ショートはあえなくストップ 懲りずに再in」
第1回「ドル円、乱高下のあと何故か全戻し 戻りは叩く」

為替情報部 アナリスト

中村 知博

鹿児島出身。2007年国際金融情報サービス会社に入社。 外国為替取引会社・金融機関への24時間リアルタイム金融情報サービスの為替記者として従事。市場動向や見通しなどを解説する動画サービスの業務も経験。 2017年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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