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ドル円のショートはあえなく損切り
今年に入り、ドル円は反発傾向を強めていましたので、意気揚々とショートを積み増ししていました。しかしながら、今週、あえなくストップアウト。昨年12月21日に「142.715円」でショートしたことに加えて、1月4日に「144.196円」、12日に「145.302円」と、計3ロットまでポジションを積み上げていました。平均約定レートは「144.071円」となっていました。テクニカル的にも146円台が戻りの目処と考えていましたが、予想は外れ148円台まで上昇してしまいました。
*IG証券より
なお、146円台が戻りの目処と考えていたので、147円台に乗せてくれば「ストップアウト」する予定でしたが、スルスルと上昇してしまい・・・。結局、含み損が「10万円」を超えた147円台半ば=「147.463円」での損切りとなりました。
*IG証券より
「ドル高」と「円安」のダブルパンチで
今回の敗因は「ドル高」と「円安」のダブルパンチが直撃したこと。直近発表された12月米小売売上高など、米国の経済指標が軒並み良好な内容となったことで、米連邦準備理事会(FRB)が早い時期に利下げに転じるとの見方が後退。米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが優勢となりました。
指標以外でも米金利の上昇とドル高につながった要因はあります。昨年の11月には「利下げを示唆」したタカ派のウォラーFRB理事が「インフレが再燃しなければ、今年利下げは可能」としながらも、「利下げは秩序立った慎重なペースで進めるべき。以前ほど迅速に利下げしたり急いだりする理由はない」と述べて、かなり後退した見解を示したことも背景にあります。当然、ウォラー氏以外のFRB高官も市場の早期利下げ観測をけん制しています。
*Trading Viewより
一方、「円安」の要因は日銀の早期政策修正観測の後退です。元旦に発生した能登半島地震による経済への影響を見極める必要があるとして、マーケットは「来週の日銀金融政策決定会合ではマイナス金利政策の解除は見送りになる」との見立てに一段と傾きました。先週、厚生労働省が発表した2023年11月の毎月勤労統計調査で、物価変動の影響を除いた実質賃金が20カ月連続で減少したことも「日銀の早期政策修正観測の後退」を後押し。円を売る動きに拍車をかけました。
*Trading Viewより
加えて「新NISAが招く円安圧力」も話題に。今年から投資枠が増えた新たな少額投資非課税制度(NISA)。世界株や米国株などへの投資が増え、年間で約2兆円の円売りが増えるとの見方があるようです。実際、「信託銀行経由の円売り・ドル買いが目立ち始めている」との声も聞かれており、新NISAに絡んだ外貨需要を背景に円安が進みやすい状況となっています。
*Trading Viewより
市場関係者からはドル円について「米長期金利の上昇や日経平均の上昇につれた動きとなる中で、上値の重要な目処として意識されていた一目均衡表雲上限など、テクニカル的なポイントを一気に上抜けている。チャート的にも上値を試しやすい形となっている」との声が聞かれています。
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