日々是売買~トレードへの道

第28回「【祝】日経平均株価、史上最高値 ドル円もそろそろ」

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祝!日経平均株価、史上最高値を更新 34年ぶり

 

昨日22日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに大幅反発。終値は前日比836円52銭高の3万9098円68銭となり、1989年12月29日に付けた史上最高値(終値ベース3万8915円、ザラ場ベース3万8957円)を34年ぶりに更新しました

 

米半導体大手エヌビディアが発表した四半期決算や業績見通しが好感される格好で、日経平均への寄与度が大きい半導体関連株に買いが波及しました。市場では「エヌビディアの決算は投資家心理を明るくした。日経平均は利益確定売りをこなしながら4万円台を目指すだろう」との声も聞かれています。

 

*Trading Viewより

 

なお、昨日の米国株式市場ではダウ工業株30種平均も大幅に続伸し、史上最高値を更新しています。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに大幅反発し、2021年11月以来2年3カ月ぶりの高値で取引を終えています。

 

結局、この日はエヌビディア株が16%超の急伸。投資家心理が強気に傾き、ハイテク株や半導体株を中心に買いが広がりました。市場では「AI関連企業の業績成長期待が改めて強まった」「生成AI普及期待が投資マネーの流入を促し、主要国の株高を後押しした」との声が聞かれ、日米に加えてフランスやドイツの株価指数も史上最高値を更新しています。


 

2007年のサブプライム・ショックから始まり、翌08年のリーマン・ショックを経て、世界的に景気が悪化。09年3月10日に日経平均は終値ベースで7054円とバブル崩壊後の最安値を更新しましたが、そのときは再び上昇し、バブル時の高値を更新する日が来るとは想像も出来ませんでした。何せ、そこから数年間は1万を挟んだ水準で推移していましたので、当時は2万円を超えることはないと予想する市場参加者も多かった記憶があります。

 


 

音楽が鳴っている間は踊り続けなければならない

 

2007年、サブプライム・ローンのリスクが高まっている最中、シティ・グループの最高経営責任者(CEO)であるチャック・プリンス氏は英フィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューで「音楽が鳴っている間は踊り続けなければならない」と発言しています。これはサブプライム・ローンに関して述べたものですが、株式市場も同じような傾向があると考え、「上昇相場においては、仮にそれが根拠なき熱狂だとわかっていたとしても、市場参加者は上がり続ける相場を前に踊り続けなければならない」との受け止めが多かったように思います。

 

 

なお、1990年代に話題を集めたディスコ「ジュリアナ東京」がオープンしたのは、日経平均が3万8915円の高値を付けた1989年12月から約1年半後の1991年5月なんですね。どうしても「バブル」=「ジュリアナ東京」のイメージがありますが、株価が3万8915円から2万6000円近辺まで急落しているにもかかわらず、バブルが弾けたことに気付けず、踊り続けてしまった様を表してるようです。「バブルは弾けてはじめてそれがバブルだったとわかる」とも言います。

 

 

 

ドル円は150円台維持、そろそろ

 

 一方、今週のドル円は150円付近をうろうろ。もみ合いの展開となっていますが、世界的に株価が最高値を付けている状況では「そろそろドル円も」との期待が高まります。ドル円の月足チャートを見ると、上に抜けようとしてるようにも見えます(個人的見解です)。昨年11月の151.91円突破への期待は否応なしに高まります。ただ、上昇とともに「政府・日銀による為替介入」への警戒も高まっていくことが予想されます。市場では「ここからは神田財務官との戦いがいよいよ本格的になりそうな雰囲気を感じる」との声が聞かれました。

 

*Trading Viewより 

 

なお、今月1日に建てたドル円(標準)のロング@146.33円、ロット「1」はしばらくキープ。今のところ含み益は「4万1000円」程度です。

 

*IG証券より

 

また、私の好きな一目均衡表チャートを見ると、雲が引き続きサポートとして機能しており、ここを維持できるかどうかが焦点となっています。目先は転換線がサポートとして意識されています。3月1日頃に発生する「雲のねじれ」には注意したいところですが、しばらくはこのままポジションを維持したいと思います。

 

*Trading Viewより 


 

 

【免責事項・注意事項】

 

本コラムは個人的見解であり、あくまで情報提供を目的としたものです。いかなる商品についても売買の勧誘・推奨を目的としたものではありません。また、コラム中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。

 

この連載の一覧
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第35回「個人投資家の円買いvs投機筋の円売り」
第34回「介入期待もあってユーロ円のショートは維持」
第33回「久々のリスク・オフのムード 株安・原油急騰・円高」
第32回「ドル円、嵐の前の静けさか? 今週の値幅は1円未満」
第31回「中銀ウィークを無事通過!? ドル高・円安を期待」
第30回「ドル円ロングは維持、ストップは付かずに切り返す」
第29回「ドル円、上値重く 日銀の政策修正観測高まる」
第28回「【祝】日経平均株価、史上最高値 ドル円もそろそろ」
第27回「日経平均株価、史上最高値まであと少し」
第26回「ドル円、上値試すか 昨年11月の151円台も視野」
第25回「注目のFOMCタカ派寄りもドルは下落」
第24回「ドルと円、それぞれの買い要因が綱引き」
第23回「ドル円ショートは損切り 円安とドル高のダブルパンチで」
第22回「ドル円、1カ月ぶり146円台 追加でショート」
第21回「ドル円、年始の悪夢 1月3日のフラッシュクラッシュ」
第20回「ドル円、売りシグナル点灯 さらなる下落に期待」
第19回「ドル円、140円割れが視野に」
第18回「米債ロングは利食い FRB議長発言を前にポジションはなし」
第17回「米長期金利、2カ月ぶり低水準 上昇リスクにはなお注意」
第16回「米国債のロングポジション、含み益が拡大」
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第13回「米国債、下落止まらず 利回りは2007年7月以来の高水準」
第12回「初めての米国債(CFD)買い、そろそろ底打ちかと思ったら・・・」
第11回「下手な難平(なんぴん)、素寒貧(すかんぴん)」
第10回「日経ロングはキープもリスク高い週末 米政府機関の閉鎖はほぼ確実に」
第9回「日経225ロング、含みゾーン(損)に突入!」
第8回「日経平均、レジスタンス突破でいよいよ3万4000円台乗せか!?」
第7回「日経平均、9連騰ならず テクニカル的には・・・」
第6回「日経平均をロング トレンドは友達(Trend is your friend)」
第5回「重要イベント通過もポジション取れず・・・相場は乱高下」
第4回「朝起きたらポジションが全てなくなっているという悲しみ」
第3回「ドル円、ストップロス水準に接近 祝日のため円安けん制発言も期待できず」
第2回「前週のドル円ショートはあえなくストップ 懲りずに再in」
第1回「ドル円、乱高下のあと何故か全戻し 戻りは叩く」

為替情報部 アナリスト

中村 知博

鹿児島出身。2007年国際金融情報サービス会社に入社。 外国為替取引会社・金融機関への24時間リアルタイム金融情報サービスの為替記者として従事。市場動向や見通しなどを解説する動画サービスの業務も経験。 2017年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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