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ドル円、144.56円と半年ぶりの安値
今週のドル円は大きく下げました。トランプ米大統領は2日、貿易相手国の関税率や非関税障壁を踏まえて自国の関税を引き上げる「相互関税」として、日本には24%の関税を課すことを明らかにしました。また、個別の関税率を示していないすべての国や地域を対象に一律で10%の関税を課すこともあわせて発表しました。
一方、4日には中国が米相互関税への対抗措置として全ての米国製品に34%の追加関税を課すと発表。また、レアアースのうち中・重希土類について、米国への輸出を規制すると発表し、防衛関連産業を中心とする複数の米国企業にも制限を課しました。
*Trading Viewより
報復の連鎖が世界経済の悪化につながるとの警戒から、世界の株価が下落するとリスク回避の円買いが優勢となり、ドル円は4日の海外市場で一時144.56円と昨年10月2日以来約半年ぶりの安値を付けました。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.8564%前後と昨年10月以来の低水準を記録したこともドルの相場の重しとなりました。ただ、週末の取引終了にかけては株価の急落に伴うリスク・オフのドル買いが入ったことから、147.43円まで持ち直す場面もありました。
NYダウ、急落 史上3番目の下げ幅
4日の米株式市場ではダウ工業株30種平均は前日比2231ドル安と1日の下げ幅として史上3番目の大きさを記録しました。米中の貿易摩擦激化に伴って世界経済が深刻な打撃を受けるとの懸念が増大する中、投資家がリスク回避姿勢を強め、株売りが膨らんだ格好です。米株の変動性指数(VIX、恐怖指数)が一時45.56と昨年8月以来の高値まで急伸したことで、「リスク回避の売りが加速した」との声も聞かれました。
*Trading Viewより
なお、ダウは前日3日にも前日比1679ドルの大幅下落。また、欧州を代表する株価指数のひとつユーロ・ストックス50指数は4日に一時5%を超える急落となっており、世界同時株安の流れに歯止めがかからない状況です。
投機筋の円買いポジション、高水準を維持
米商品先物取引委員会(CFTC)が4月4日(日本時間5日早朝)に発表した4月1日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の対ドル持ち高は12万1774枚の円買い越し(ドル円のショート)と前週から3602枚減少しました。ただ、依然として過去最大の大きさである3月4日時点の13万3651枚の円買い越しに近い水準を維持しています。
*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
昨年7月2日には18万4223枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録していましたが、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが目立ちました。そして、一気に10万枚の大台を突破し、13万枚の円買い越しになっていました。CFTCを見ると「ポジションの巻き戻し」はまだスタートしていないようですが、「燃料はかなりのモノ」。巻き戻しがスタートしてしまえば、想定以上のスピードで円安・ドル高方向に動く可能性もあるでしょう。
ドル円の一目均衡表チャートを見ると
とはいえ、今週の動きを見ると、世界同時株安の様相となっており、相場はリスク・オフの方向に動きやすく、円高も進みやすい状況です。投機筋の円買い越しポジションの偏りを警戒する向きは依然として多く、何かしらの材料がきっかけで円買いポジションの解消に伴う急速な円安・ドル高圧力が生じる可能性はありますが、トランプ関税をきっかけとした株安・円高の流れがいつまで続くかは不明。市場では「恐れるのは米関税がもたらす世界同時不況。リスク回避の波が押し寄せている」との声が聞かれました。
*Trading Viewより
ドル円の一目均衡表チャートを見ると、雲の上限(153.72円)、下限(151.51円)、基準線(147.93円)と転換線(147.89円)を週末の終値(146.93円)で明確に下回っています。テクニカル的にも上値が重い展開が想定されます。
なお、前週まで持っていた「148.895円」のドル円ロングは設定していたストップロス水準=3月11日の安値146.54円よりやや下の「146.50円」で見事に粉砕されました。
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