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米10年債利回り、5カ月ぶり低水準
米長期金利の指標となる米10年債利回りは今週も低下傾向が継続。昨日21日には一時3.8268%前後と7月24日以来約5カ月ぶりの低水準を更新しています。10月には16年ぶりに5%を突破しましたが、その後は債券買い=金利低下が続いています。
今年最後となった12-13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果と、その後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見が「市場で広がっている来年の利下げ観測を後押しする内容だった」と受け止められ、米金利が低下する格好となりました。
米10年物利回りの日足チャート
*Trading Viewより
特に、パウエルFRB議長が会見で「インフレは緩和したものの、依然として高すぎる」「FOMCは適切であれば追加引き締めの用意」としながらも、「きょうの会合で利下げのタイミングを協議した」「FOMCは現状維持が長すぎる場合のリスクを認識」と話したことが意識されています。パウエル議長以外のFRB高官による火消しが相次ぎましたが、「鎮火は出来ず」といったところです。
ドル円、日銀金融政策決定会合後も戻り鈍い
ドル円は先週14日のアジア時間に一時140.97円と7月31日以来の安値を付けましたが、その後は下げ渋る展開となりました。日銀の大規模金融緩和策の維持や、会合後の植田和男日銀総裁による会見を受けて市場で先行していた早期の政策修正観測が後退すると円売り・ドル買いが進行。19日には144.96円まで値を上げました。
ドル円の日足チャート
*Trading Viewより
ただ、戻りは「非常に鈍い」印象です。昨日21日の7-9月期米国内総生産(GDP)確定値や米経済活動の3分の2超を占める個人消費、FRBが物価の目安として注目する食料とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)指数が予想を下回ったことで再び「ドル安」の様相が強まると、一時142.05円まで押し戻されています。
ドル円、「売り」シグナル点灯
ドル円はテクニカル分析で「売りシグナル」が点灯しています。日銀の大規模金融緩和継続を受けて、いったんは200日移動平均線や一目均衡表転換線を上抜けましたが、その後再び上値が重くなり、200日移動平均線や一目均衡表転換線を下抜け。本日22日の東京市場では142円を割り込んでいます。上値切り下げの「下落トレンド」となっています。テクニカル的に下値目処は「斜行三角形」の目標値である137.25円となります。
ドル円の日足チャート
*Trading Viewより
ドル円、142.715円でショート
昨日21日にドル円(標準)を142.715円でショートしました。ロットは「1」。今後戻りは売っていきたいところですが、前回は短期間に資産を30%減らすという大失敗=第4回「朝起きたらポジションが全てなくなっているという悲しみ」を冒していますので、今後は丁寧なトレードを心掛けていきたいと思います。
*IG証券より
なお、今晩される11月米PCEコアデフレーターはFRBがインフレ指標として重視している大事な指標です。米国のインフレ率がFRBのインフレ目標である2.0%に近づきつつあることで、「フェドウオッチ」が示唆している来年3月のFOMCでの0.25%の利下げ開始が現実味を帯び始めています。結果次第ではさらなる「ドル安」が期待できます。
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