日々是売買~トレードへの道

第7回「日経平均、9連騰ならず テクニカル的には・・・」

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日経平均、9連騰ならず

 

昨日の日経平均は9営業日ぶり反落しました。終値は249円安の32991円。このところ米国や欧州、中国など海外の株価指数がさえない値動きとなる中、日経平均も寄り付きから3桁の下落となりましたが、すぐに上昇。下げたところですかさす買いが入ってプラス圏に浮上するなど、正直「まだ買ってくるのか!?」という値動きでした。ただ、前場は小幅なマイナスで終了。


後場に入ると徐々に地合いが悪化し、売りが優勢に。前場では買われていたバリュー株も下げに転じる銘柄が増え、半導体株など前場から売られていたグロース株は一段安。下げ幅を200円超に広げると節目の3万3000円を割り込み、安値圏で取引を終えています

 

*IG証券より 



 

テクニカル的に日経平均を見ると

 

日経平均は上向きの5日移動平均線(32983円)付近までの調整となり、6日ぶりの陰線となりました。RSI(9日)は86.6%に上昇し、強いモメンタムが続いていますが、テクニカル的に「目先のピークになる可能性も高い」といいます。本日8日以降の株価の動き次第では減速しやすい局面に入る可能性も今日がかなり重要ですね。

 

日経平均は現在、7月以降で形成される高値と安値を切り下げるフラッグ型の保ち合いパターンの可能性が高く、その上限でもある7月3日の高値3万3762円を起点に8月1日の高値3万3488円を通る右下がりの抵抗線に6日は突っかける動きとなりましたが、7日は同線をやや下回る格好となりました。

 

*Trading Viewより


抵抗線付近でいったん頭打ちとなる場合、25日移動平均線(3万2256円)や75日移動平均線(3万2439円)付近までの微調整にとどまり、調整後に超えていけるかが強気継続を判断する上で重要なポイントとなります。保ち合いパターンの下限(右下がりの支持線)まで調整が生じる場合は明らかに弱いと判断できるようです。

 

一方、現時点では5日移動平均線上を維持しており、10日移動平均線(3万2589円)の上向きが強くなるほか、25日移動平均線がようやく継続的に上向きに変化する可能性が高くなっており、「上目線のトレンドフォローを優先したい」との指摘も。


なお、上値の目処は8月1日の高値3万3488円、6月19日の高値3万3772円、2021年9月高値から2022年3月安値までの下落幅に対する1.5倍返しとなる3万3850円近辺、心理的節目の3万4000円などが考えられるようです。

半面、下値の目途は10日移動平均線、25日移動平均線、8月25日の安値3万1572円、8月18日の安値3万1275円、心理的節目の3万1000円などがあります。

 

 

 

海外勢の日本株買い復活か!?

 

東京証券取引所が7日に発表した8月第5週の投資部門別売買動向によると、海外投資家の買越額は3300億円超と2カ月半ぶりの大きさとなりました。外国為替市場で円安が進行する中、日本企業の業績上振れ期待が高まっていることが買いの背景にあり、「海外マネーが日本株に回帰しつつある」といいます。「個別企業を入念に調査した上で買いを入れているようで、日本株への関心の高さを感じる。夏休みを終えた海外勢の戻りは予想よりも早い」との声も聞かれています。



なお、海外勢はこの週に現物株を3393億円買い越していますが、先物とあわせると9680億円の買い越しとなっています。また、バンク・オブ・アメリカが今週4-8日に都内ホテルで開催する「ジャパン・コンファレンス」は4年ぶりのリアル開催とあって、海外の機関投資家ら1200人を超える参加者の熱気に包まれているようです。日本株への関心の高さが伺えますね。

 

 

 

【免責事項・注意事項】

 

本コラムは個人的見解であり、あくまで情報提供を目的としたものです。いかなる商品についても売買の勧誘・推奨を目的としたものではありません。また、コラム中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。

 

この連載の一覧
第37回「政府・日銀、投機筋との攻防は長期化の可能性」
第35回「個人投資家の円買いvs投機筋の円売り」
第34回「介入期待もあってユーロ円のショートは維持」
第33回「久々のリスク・オフのムード 株安・原油急騰・円高」
第32回「ドル円、嵐の前の静けさか? 今週の値幅は1円未満」
第31回「中銀ウィークを無事通過!? ドル高・円安を期待」
第30回「ドル円ロングは維持、ストップは付かずに切り返す」
第29回「ドル円、上値重く 日銀の政策修正観測高まる」
第28回「【祝】日経平均株価、史上最高値 ドル円もそろそろ」
第27回「日経平均株価、史上最高値まであと少し」
第26回「ドル円、上値試すか 昨年11月の151円台も視野」
第25回「注目のFOMCタカ派寄りもドルは下落」
第24回「ドルと円、それぞれの買い要因が綱引き」
第23回「ドル円ショートは損切り 円安とドル高のダブルパンチで」
第22回「ドル円、1カ月ぶり146円台 追加でショート」
第21回「ドル円、年始の悪夢 1月3日のフラッシュクラッシュ」
第20回「ドル円、売りシグナル点灯 さらなる下落に期待」
第19回「ドル円、140円割れが視野に」
第18回「米債ロングは利食い FRB議長発言を前にポジションはなし」
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第16回「米国債のロングポジション、含み益が拡大」
第15回「米国債のロングポジション、含み損から含み益に」
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第13回「米国債、下落止まらず 利回りは2007年7月以来の高水準」
第12回「初めての米国債(CFD)買い、そろそろ底打ちかと思ったら・・・」
第11回「下手な難平(なんぴん)、素寒貧(すかんぴん)」
第10回「日経ロングはキープもリスク高い週末 米政府機関の閉鎖はほぼ確実に」
第9回「日経225ロング、含みゾーン(損)に突入!」
第8回「日経平均、レジスタンス突破でいよいよ3万4000円台乗せか!?」
第7回「日経平均、9連騰ならず テクニカル的には・・・」
第6回「日経平均をロング トレンドは友達(Trend is your friend)」
第5回「重要イベント通過もポジション取れず・・・相場は乱高下」
第4回「朝起きたらポジションが全てなくなっているという悲しみ」
第3回「ドル円、ストップロス水準に接近 祝日のため円安けん制発言も期待できず」
第2回「前週のドル円ショートはあえなくストップ 懲りずに再in」
第1回「ドル円、乱高下のあと何故か全戻し 戻りは叩く」

為替情報部 アナリスト

中村 知博

鹿児島出身。2007年国際金融情報サービス会社に入社。 外国為替取引会社・金融機関への24時間リアルタイム金融情報サービスの為替記者として従事。市場動向や見通しなどを解説する動画サービスの業務も経験。 2017年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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