日々是売買~トレードへの道

第10回「日経ロングはキープもリスク高い週末 米政府機関の閉鎖はほぼ確実に」

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米政府機関の閉鎖はほぼ確実に

 

米議会下院は29日、共和党のマッカーシー下院議長提案した10月末までのつなぎ予算案を否決しました。これにより10月1日から米政府機関が一部閉鎖されることがほぼ確実に。マッカーシー下院議長は「まだ終わりではない。他の案がある」と語っていますが、具体的な内容は明言していません。

 

*Trading Viewより

 

米政府機関が一部閉鎖されれば、トランプ前政権以来の事態で、国立公園の閉鎖などで観光業への悪影響が懸念されます。また、米金融政策に影響を与える消費者物価指数(CPI)や雇用統計などの経済指標の発表が注視され、市場が混乱する不安も浮上しています。さらに、格付け会社ムーディーズは25日に「米格付けにとってネガティブ」と警告しており、財政の混乱で米国債の格付け「AAA」の信認に傷をつける恐れがあるとしています。

 


 

今週の日経平均は上値重い

 

29日の日経平均は小幅に続落しました。終値は14円安の31857円。28日の米国株高を受けて、寄り付きは3桁の上昇となり、節目の3万2000円を上回りましたが、すぐに上値が重くなって失速。ほどなくマイナス圏に沈みました。米長期金利の低下を受けて半導体株などグロース株には資金が向かった一方、バリュー系の銘柄に大きく売られる銘柄が多く、全体では手掛けづらさが意識されました。

 

ただ、失速しても下げ幅を3桁に広げると下値が堅くなり、前引け間際や大引け間際には押し目買いが入ったことで時折プラス圏に浮上。大きく値を崩すことはありませんでした。

 

日経225チャート

*Trading Viewより

 

来週からは10月相場に突入します。「パフォーマンスが悪い」と言われる9月が終わり、年末に向けて「株高」を予想(期待)する向きも多いようです。今週の日本株は月末で需給要因に振り回された感があるため、その分、「来週は買いを手控えていた投資家からの資金が入りやすい」といいます。また、10月6日には安川電機が決算を発表予定で、業績相場入りも意識されます。「下値が堅くなることで、売り方の買い戻しも入りやすくなる」との指摘もあります。

 

12日に株価指数口座にて日経225を3万2737.5円でロング(1ロット)しましたが、しばらくは含み益となっていました。ただ、そのあとは世界的に株価が下落しており、ポジションは含みゾーンに。来月からの株高を期待して耐えています


*IG証券より 




日本株、先高期待は続く

 

時事通信社の株価フォーキャストでは、10-12月の日経平均の見通しは「年末3万4000円台」が最多で、中央値も3万4500円と依然として先高観が強かったことが伝わっています。10-12月の予想レンジは上値の中央値が3万5000円。条件として「円安による企業業績の上方修正」「賃上げによる国内経済の成長期待の高まり」「米金融引き締め終了による景気のソフトランディング」「来年から始まる新たな少額投資非課税制度(NISA)を見据えた投資資金の流入」などが挙げられています。

 

一方、下値の中央値は3万1000円で条件は「米金融引き締め長期化による景気減速や米株の下落」「中国景気の失速」など外部要因を挙げる声が多くなっているようです。




「恐怖と強欲の指数」を見ると

 

なお、米国株も年末までは上昇に転じやすいと言われています。1950年からのデータでは9月がマイナスだった年の10-12月のリターンは平均で4%上昇とのデータもあります。

 

 Fear & Greed Index(恐怖と強欲の指数)を見ると、現在は「28」「FEAR」(恐怖)となっています。


*CNNのHPより


株の世界では「0」に近づくほど投資家心理が冷え込み、必要以上に株が売り込まれていることから「株価が割安」と判断され、逆に「100」に近づくほど投資家心理が過熱しており、適正な株価を超えて株が買われていることから、「株価が割高」になっていると言われています。そろそろ米国株も買い場なのでしょうか!?


*CNNのHPより 

 


 

【免責事項・注意事項】

 

本コラムは個人的見解であり、あくまで情報提供を目的としたものです。いかなる商品についても売買の勧誘・推奨を目的としたものではありません。また、コラム中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。

 

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為替情報部 アナリスト

中村 知博

鹿児島出身。2007年国際金融情報サービス会社に入社。 外国為替取引会社・金融機関への24時間リアルタイム金融情報サービスの為替記者として従事。市場動向や見通しなどを解説する動画サービスの業務も経験。 2017年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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