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ドル円、イベントめじろ押しももみ合い
今週のドル円相場は154.78-156.75円の約2円程度の値幅でのもみ合いとなりました。週明け20日にはトランプ氏が第47代大統領に就任。演説では「米国の黄金時代がいま始まる」と宣言し、対外政策に関しては「米国は成長国家であり、領土を拡大する」と述べ、パナマ運河の支配を目指す姿勢を示しました。また、経済については「記録的なインフレを打破し、物価を速やかに下げる」「市民を豊かにするために外国に関税を課す」と表明しています。
なお、トランプ米大統領は23日のダボス会議でのオンライン演説では「すぐに金利を下げるよう要請するつもりだ。そして世界中で金利は下がるべきだ」と述べ、米連邦準備理事会(FRB)に利下げを求める考えを示しています。これを受けてドル売りが強まる場面がありました。
*Trading Viewより
また、もう一つの注目イベントである日銀金融政策決定会合。日銀は23-24日に開いた金融政策決定会合で、賃上げの動きが広がり経済・物価情勢も見通し通りだとして、政策金利を17年ぶりの水準となる0.50%程度に引き上げることを決めました。
植田和男日銀総裁は会合後の記者会見で「利上げのペースやタイミングは予断を持っていない」「今回の利上げの影響がどのように出てくるかを確かめつつ、今後の進め方を決めたい」などと発言しており、市場では「日銀がしばらくは様子見に移る」との見方から円売りが強まる場面がありました。
*Trading Viewより
なお、この日の日経平均株価は26円安と5日ぶりに小反落していますが、夜間取引の日経平均先物は大証終値比540円高の4万0480円で取引を終えており、来週の相場上昇が期待されます。日足チャートを見ると、昨年9月からは3万7500円-4万500円付近でのレンジとなっているだけに、上サイドへのブレイクが期待されます。
市場関係者からは「米大統領就任式を大きな波乱なく通過したことで、投資家はリスクを取りやすくなっている。中国が春節休場に入ることでインバウンド需要増への期待が高まりやすいことも日本株にはフォローの流れ。ある程度のボラティリティを許容しながら、好材料に強く反応して水準を切り上げる」との予想が聞かれました。
投機筋、ポジションの偏りは解消
米商品先物取引委員会(CFTC)が発表する建玉報告を見てみると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円のポジションは7月2日に18万4223枚の円売り越し=ドル円のロングとなり、2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録しました。ただ、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが続き、9月24日時点の投機筋のポジションは6万6011枚の円買い越し=ドル円のショートとなり、2016年10月以来の高水準を付けました。
*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
しかしながら、この動きはさらに一転二転します。11月12日には6万4902枚の円売り越し=ドル円のロングになったかと思えば、13日に発表された12月10日時点の建玉報告によると、2万5752枚の円買い越し=ドル円のショートに再び振れています。もっとも、24日(日本時間25日早朝)に発表された1月21日時点の建玉報告によると、円売りポジションは1万4673枚と前の週から1万4738枚減少。大きなポジションの偏りは解消されている状況です。
ドル円のロングは引き続き維持
私は「高市氏勝利」と「年末ラリー」を期待して、9月26日にドル円を「144.655円」でロングしていました。「石破ショック」でロスカットを覚悟していましたが、設定した水準を割り込むことはなく、するすると上げてしまいました。正直、早々にロスカットになると思っていました。
その後、12月5日には「150.325円」で追加ロングしていますが、これは11月15日の高値156.75円の突破を期待してのポジションメイク。平均コストは「147.49円」となっています。年末年始を挟むこともあり、心理的に「いったんポジションをスクウェアにしたい」との想いもありましたが、11月15日の高値を上抜けているため、「やっぱり7月3日に付けた約37年半ぶりの高値161.95円突破を狙いたい」との考えからポジションは維持しています。
なお、ストップロスの設定についてはドル円の日足チャートを見ると、1年2カ月ぶりの安値139.58円という、かなり分かりやすい下値目処が出来ており、ストップロスはここより若干下の「139.50円」にしています。
*IG証券より
なお、来週はビッグイベントである米連邦公開市場委員会(FOMC)が28-29日に予定されていますが、「今回は利下げ見送りが濃厚」とみられており、波乱はないのでは?と予想されています。ただ、「トランプ米大統領から利下げを催促する発言が出てきている点は悩ましい」との声も聞かれています。
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