当コラムでは「IG証券」のデモ口座で株価指数・FX・コモディティなどをトレードし、売買のタイミングや結果などを公開。証拠金は各100万円スタート。「IG証券」は「FX口座」「株価指数口座」「商品口座」「個別株口座」「債券先物口座」「その他口座」と多様な資産クラスがワンストップで提供されています。
ドル円、153円台後半 日銀の年内利上げ観測後退
今週のドル円相場は底堅い展開となりました。先週3日には韓国の尹錫悦大統領が非常戒厳を宣布したことをきっかけに韓国ウォンが急落。リスク・オフの円買いが活発化し、一時148.65円と10月11日以来の安値を付けましたが、そのあとは一転上昇基調が続いています。
週明け9日には中国共産党指導部が金融政策のスタンスを「穏健な」から「適度に緩和的」に変更すると発表。財政政策についても「より積極的な」とし、従来の「積極的な」から表現を強めたため、中国の景気浮揚期待を背景に投資家心理が楽観に傾き、リスク・オンの円売りが優勢となりました。
そして、週末には「日銀は来週18-19日に開く金融政策決定会合で、政策金利引き上げの見送りを検討している」「米経済の先行きに不透明感が高まっているうえ、春闘の賃上げ動向を確認したい考えで、利上げを急ぐ必要はないとの判断に傾きつつある」との観測報道をきっかけに全般円売りが加速。ドル円は一時153.80円と11月26日以来の高値を更新しています。
*Trading Viewより
さらに、17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利下げ実施がほぼ織り込まれており、今後の米利下げペースが緩やかになるとの見方から米長期金利が上昇基調を強めており、ドルが買われやすい地合いとなっています。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.4046%前後と11月22日以来の高水準を更新しました。
*Trading Viewより
投機筋の円買いポジション、拡大
米商品先物取引委員会(CFTC)が発表する建玉報告を見てみると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円のポジションは7月2日に18万4223枚の円売り越し=ドル円のロングとなり、2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録しました。ただ、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが続き、9月24日時点の投機筋のポジションは6万6011枚の円買い越し=ドル円のショートとなり、2016年10月以来の高水準を付けました。
*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
しかしながら、この動きはさらに一転二転します。11月12日には6万4902枚の円売り越し=ドル円のロングになったかと思えば、昨日13日(日本時間14日早朝)に発表された12月10日時点の建玉報告によると、2万5752枚の円買い越し=ドル円のショートに再び振れています。
11月15日の高値156.75円突破は狙いたい
私は「高市氏勝利」と「年末ラリー」を期待して、9月26日にドル円を「144.655円」でロングしていました。「石破ショック」でロスカットを覚悟していましたが、設定した水準を割り込むことはなく、するすると上げてしまいました。正直、早々にロスカットになると思っていました。
その後、12月5日には「150.325円」で追加ロング。11月15日の高値156.75円の突破を期待してのポジションメイクです。平均コストは「147.49円」となりました。ドル円の日足チャートを見ると、1年2カ月ぶりの安値139.58円という、かなり分かりやすい下値目処が出来ており、ストップロスはここより若干下の「139.50円」のままに設定しています。
*IG証券より
今週は200日移動平均や50日移動平均、一目均衡表雲の上限など、重要なサポートレベルが集結していた152.00円付近から151円台半ばの水準で下げ止まっているだけに、今後もテクニカル的な買いも期待されます。市場では「日銀の利上げは1月すらも怪しい。トランプ次期政権による影響を見届けてからの3月や4月に追加利上げが先延ばしされるかもしれないとの憶測が急速に高まっているだけに、ドル円はさらに下値を固める動きが続きそうだ」との声が聞かれています。
【免責事項・注意事項】
本コラムは個人的見解であり、あくまで情報提供を目的としたものです。いかなる商品についても売買の勧誘・推奨を目的としたものではありません。また、コラム中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。