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米国債(CFD)の買いポジション、含み益が拡大
先月9日に米国10年国債先物($10)=CFDを「1」ロット、「10741.8」でロングしていますが、ついに本日時点で「△1460ドル(△22万円程度)」の含み益になりました。一時は「▲1977ドル(▲29万6000円程度)」とかなりの含み損となり、つらい日々を過ごしていましたが、「やっとここまできた」と感慨深いものがあります。
*IG証券より
注目の米CPI、ハト派寄りのサプライズ
今週の最重要指標は何といっても14日の10月米消費者物価指数(CPI)。結果は前月比横ばい/前年比3.2%と予想の前月比0.1%/前年比3.3%を下回り、エネルギーと食品を除くコア指数も前月比0.2%/前年比4.0%と予想の前月比0.3%/前年比4.1%より弱い内容となりました。市場では「米連邦準備理事会(FRB)の積極的な利上げサイクルは終了した」との見方が浮上し、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.4298%前後まで急低下しています。
*Trading Viewより
なお、金利スワップ市場では「追加利上げの確率」がほぼゼロとなったほか、予想される利下げ開始のタイミングが来年6月にシフトし、7月の0.25ポイント追加利下げも織り込まれました。
ファンドマネジャー調査では「債券に強気」
バンク・オブ・アメリカが14日付で公表した11月機関投資家調査では、投資家はマクロ経済見通しに引き続き慎重ながらも「過度な弱気」からは脱したことがわかりました。2024年はソフトランディング(軟着陸)や金利低下を見込む投資家が多く、債券の強気派が急拡大したようです。
分析では「大きな変化はマクロ経済見通しというより、インフレ鈍化や金利低下への確信が強まったこと」としており、この見方を背景に、債券投資に対して強気な投資家が増えたといいます。また、FRBが今回の利上げサイクルを終えたとみる投資家の比率は76%と、前月60%から上昇。短期金利の低下を見込む投資家の比率は80%と2008年11月以来の高さとなったようです。一方、長期金利の低下を予想する回答比率は61%と調査開始以降で最高となっています。
なお、確率は低いものの、発生すると影響が大きい「テールリスク」については「地政学リスクの悪化」が首位となり、2位が「高インフレに伴う中銀のタカ派姿勢継続」、3位が「世界の景気後退・ハードランディング」となっています。
来年の米利下げ観測、「行き過ぎた熱狂」
一方、米債券運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のダニエル・アイバシン最高投資責任者(CIO)は米CPI発表後にインタビューで、「インフレの問題は解決からほど遠い」として、債券市場には来年の利下げ観測に傾斜し過ぎるリスクがあると警告。「インフレが本当の意味でFRBの目標値に向かって鈍化するまでの道は起伏に満ちたものになる」としています。
なお、同氏のピムコ・インカム・ファンドは約1260億ドル(約19兆円)を運用し、アクティブ運用の債券ファンドとしては最大の規模を抱えています。
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