日経平均は大幅に3日続伸
20日の日経平均は大幅に3日続伸となりました。日銀金融政策決定会合の結果公表を控えるなかでも、米国株高を好感して前場は700円を超える上昇。政策金利は現状維持と予想通りの結果になったことや3連休を控え、後場は上げ幅を縮小する場面がありましたが、12営業日ぶりに25日移動平均線を上回って終えました。
東証プライム市場の売買代金は概算で5兆9,200億円。値上がり銘柄数1077に対して、値下がり銘柄数は504となり、値上がり優位の展開となりました。業種別では、石油・石炭、非鉄金属、電気機器などが大きく上昇。下落は、電気・ガス、陸運、海運、倉庫・運輸関連の4業種のみでした。
個別では、米半導体株指数の大幅高を好感して半導体関連が堅調に推移しました。フジクラ(5803)や川崎重工業(7012)の上昇が目立ったほか、ファーストリテイリング(9983)が直近高値を更新し、4月につけた上場来高値に迫る動きとなりました。
一方、NTT(9432)やKDDI(9433)など通信の一角が売りに押されたほか、メルカリ(4385)が利益確定売りで4日ぶりに下落しました。
週足でみるメルカリの株価推移
図表は、メルカリ(4385)の2021年9月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、出来高の推移です。
大局的な流れとしては、2021年11月につけた高値(7,390円)の大天井からの弱気相場が続いています。2022年6月に安値(1,850円)まで売られたあとは二段上げの波動による上昇相場がありましたが、2023年8月に戻り高値(3,755円)を形成。2021年11月高値から2022年6月安値までの下落に対する1/3戻し程度まで戻る局面がありました。
一方、再び下落相場に転じ、下値模索が続きました。今年4月安値(1,700.5円)で下げ止まりましたが、2022年6月安値を割り込んでいます。そういった観点からも、2021年11月高値からの(安値を更新する)弱気相場が依然として続いているという判断となります。
今年4月安値を起点に、下値を切り上げるかたちで上昇相場が続いています。2023年8月高値からの下落相場に対する戻りが続いているという判断になりますが、2023年8月高値を始点とした右下がりの抵抗線を足元で超えてきたのが確認できます。これは、2023年8月高値からの下落相場が上昇相場へ転換した可能性を高めるサインになります。
次は、2023年11月につけた高値(3,446円)や2023年8月高値を超えていけるかが焦点になります。超えることができれば、2021年11月高値からの大局的な弱気相場が強気相場に転換した可能性を高めるサインになるからです。
一方、2023年10月安値(2,886.5円)のフシにも近づいてきたことが確認できます。このフシは、2023年8月高値からの下落相場を最初に確認した当時の下値のフシになるため、今度は上値のフシとして上昇が一服する水準になりえるからです。仮に、抵抗線を再び下回り、今年の8月安値(1,780円)なども下回る場合は、底割れにつながるケースも想定されます。
抵抗線を突破する過程で出来高の増加がみられる点からは、信頼性が比較的高い上昇相場へ転換のサインになりえます。しかし、大局的な弱気相場が強気相場に転換したかを確認できるのは、2023年8月高値を超えてからになることを認識しておく必要があります。