週明けの東京市場は半導体関連株に買い戻し強まる
週明けの東京株式市場で日経平均は5日ぶりに大幅反発となった。先週末の米国市場で主要3指数はそろって4日続落。ただ、小幅安といえる程度で、米SOX指数(米半導体株指数)は反発した。その効果もあってか、プライム市場の売買代金上位では、レーザーテック、アドバンテスト、東京エレクトロンなど半導体関連の上昇が目立った。
そこで、今回はチャート道場の第2回目として、半導体関連株で投資家から最も人気が高い、レーザーテック(6920)の株価推移を採り上げてみました。
週足でみるレーザーテックの株価推移
レーザーテックの株価推移を週足チャートで確認してみましょう。図表は、2021年7月頃からの週足のローソク足に加え、移動平均線を挿入したチャートです。2022年1月に上場来高値36090円をつけたあとは急速にスピード調整となり、13週移動平均線が26週移動平均線と52週移動平均線を下回る弱気サインが点灯しました。
ただ、高値から2022年3月安値16350円までの最初の下落のスピードや下落幅が大きかったせいか、その後の底割れ場面では下値は限定的だったことがうかがえます。
一方、調整から立ち直るきっかけとなったのは、2022年11月に形成した52週移動平均線を上回るローソク足の大陽線でした。一般的には、これまで見たことがない長さのローソク足が逆方向に現れた時はトレンドが転換するサインとなりえるため、重要視される傾向があります。
大陽線のあとは反動安を強いられていますが、直近の安値を下回っていません。その動きが13週移動平均線や26週移動平均線の上昇転換につながり、株価の底割れを回避しているのが確認できます。
現在は、株価の上げ下げの変動幅が小さくなっており、短期の13週移動平均線、中期の26週移動平均線、長期の52週移動平均線が同水準に集まる状況にあります。
これは、直近3カ月間、半年間、1年間の売買コストがほぼ同じであることを示しており、ここから株価が上か下に放れることで、新しいトレンドが発生する可能性が高くなります。言い換えれば、直近1年間における売り方と買い方の勝負が決まることになり、上放れる場合は買い方に利益をもたらし上昇トレンド、下放れる場合は売り方に利益をもたらし下降トレンドが発生しやすくなります。