週明けの日経平均は4万円を突破、値下がりは1,000を超える
週明けの日経平均株価は4万円を突破する展開となりました。先週末の時点で先物はすでに4万円台に入っていたことで、予想通りの展開だったといえます。
一方、プライム市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄数425に対して、値下がり銘柄数は3倍近い1,195となり、特定の銘柄への偏りが指数のまもなくの頭打ちを示唆しているようです。
物色面では、東京エレクトロンやアドバンテストのほか、レーザーテック、ディスコ、ソシオネクストなど半導体関連が軒並み上昇。野村マイクロの上昇が目立ったほか、三井E&Sやさくらインターネットが商いを伴って騰勢を強めました。
今週はイベントが盛りだくさんです。パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長による米上下院銀行委員会での証言、中国で全国人民代表大会(全人代)開幕、スーパー・チューズデー、ECB理事会、米雇用関連指標の発表、メジャーSQなど。良くも悪くも変動率が高まる可能性が高く、3月の重要週となります。3月のメジャーSQはその前後で相場の方向性が変化することが多く、SQに向けて上昇が続く場合、需給面の節目になることも考えられます。
日足でみるソシオネクストの株価推移
図表は、ソシオネクスト(6526)の2023年6月頃からの日足のローソク足に加え、10日・25日・75日移動平均線を挿入したチャートです。下部は、出来高の推移に加え、25日・75日移動平均線を挿入したチャートです。
昨年6月高値5,666円から二段下げの下落相場が続きましたが、12月安値2,189円からの上昇を通じて、下降トレンドライン(抵抗線)をブレイクアップする上昇相場への転換シグナルが点灯しました。
移動平均線でも、短期の10日移動平均線が25日移動平均線や75日移動平均線を下から上回るゴールデンクロスとなり、上昇相場へ転換した強気シグナルが発生しました。
その後、10日移動平均線をサポートに上昇相場が継続しています。一方、2月に形成した上ヒゲの長い陰線をきっかけにモミ合い相場に移行しているのが確認できます。この上ヒゲの高値は4,381円でした。
このモミ合い相場は、昨年7月の急落の際に形成したチャートの窓(マド)埋め水準の4,340円を達成したあとの動きです。過去のマド埋めによって上昇が一服するケースは頻繁にあり、今回もモミ合いの日柄調整につながったと解釈できそうです。
次の焦点は、現在のもみ合いが上放れるか、下放れるかです。上ヒゲ高値からの調整幅が今年に入ってからの調整幅の中で最も大きいことや、調整時間も比較的長いため、上ヒゲ高値を上抜けた場合は、強いトレンドが再び発生しやすく、昨年6月高値が当面の上値メドと見据えることができます。上ヒゲ高値を形成した際は出来高が急増した経緯があり、上抜けることで当時の買い方の評価損が評価益に変わり、需給の改善につながるからです。
一方、下放れる場合は、25日移動平均線も下回る可能性が高くなります。上ヒゲ付近で高値づかみとなった買い方の評価損が一段と拡大することになり、投げ売りが強まる展開が予想されます。結果、マド埋め達成によって上昇が一服したという認識が広がり、75日移動平均線に向けて調整幅が拡大する展開も1つのシナリオとして想定する必要が出てくるでしょう。