プライムの売買代金は約6カ月ぶりに3兆円割れ
週明け25日の日経平均は84円高と続伸。クリスマスで閑散ムードが強まる中、上値の重い動きが続きました。TOPIXは後場にマイナス圏に沈む場面があり、ほぼ横ばいで取引を終えました。
東証プライムの売買代金は概算で2兆4,900億円と10月23日以来の3兆円割れ。レーザーテック、ディスコ、ソシオネクストなど半導体関連株の一角が堅調だったほか、決算発表を前に高島屋が大幅高となり、Jフロントや三越伊勢丹などにも買いが波及する展開となりました。
大引け後に発表された高島屋の決算は、連結ベースで各利益とも、前年、10月計画に対する想定を上回り、当期純利益は3Q累計において、過去最高を更新したようです。国内百貨店は、国内顧客、インバウンド売上高が伸長したことに加え、商品利益率の改善基調、コスト構造改革の効果が継続し、想定を上回る大幅な営業増益で着地。通期見通しに関しては、好調に推移する国内百貨店のインバウンド売上高を主因に上方修正しました。
そこで、今回はチャート道場の第13回目として、高島屋(8233)を採り上げました。
週足でみる高島屋の株価推移
図表は、高島屋(8233)の2014年9月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線を挿入した週足チャートです。
2020年7月安値699円を起点に上昇基調にありましたが、8月高値2,286円からの調整で52週移動平均線を下回る調整局面にあります。
今回の好決算をきっかけに持ち直すことができるかが焦点ですが、2020年7月安値からの上昇幅が大きいため、調整局面が長引く可能性が高いと判断できます。
8月高値は、2015年高値2,530円と2017年高値2,436円を通る右下がりの上値抵抗線(A)で頭打ちとなり、長期トレンドを示唆する52週移動平均線を下回る調整になっているからです。
下げ止まる目安として考えられるのは、2020年7月安値から8月高値までの上昇に対する38.2%押しの1,680円前後や、半値戻しの1,490円前後などが考えられます。下げ止まらない場合は、さらに調整が深くなる可能性が高くなり、1,300円台の下値支持線(B)まで下落余地が拡大する判断になるでしょう。
一方、早期に52週移動平均線上を回復できれば、上値抵抗線を上限とした短期もみ合いを形成し、いずれ上値抵抗線を上回ることができれば、一段高への期待値が高まることになるでしょう。