東野幸利のチャート道場

【東野幸利のチャート道場~ドル円】

日経平均は一時33,000円付近まで下落

週明け4日の日経平均は200円安となり、一時は心理的節目の33,000円に迫る場面がありました。先週末の米国市場ではダウ平均に続き、S&P500が年初来高値を更新。続けて、ハイテク株主体のナスダックも今週は高値更新だろう、という見立てができる中、やはり寄り付き直後の急落には違和感がありました。


最近、米国株が堅調な中でも、夜間で取引される日経先物はあまりポジティブな反応はしません。それは円安が一服し、円高の流れが続いているからです。4日の取引が始まる直前、ドル円は1ドル=146.21円まで円高が進む場面がありました。米国株高と円高の強弱材料がきっ抗する迷いのスタートだったのですが、そういった投資家心理をついた断続的な先物売りが急落につながったとみています。

国内企業の好決算内容は円安寄与分が大きかっただけに、円高は業績改善に歯止めをかける、との見方を引き出す株売りの根拠が働きます。

そこで、今回はチャート道場の第10回目として、ドル円に焦点を当ててみました。


日足でみるドル円の推移

図表は、ドル円の2022年9月頃からの日足チャートです。ドル円は目先の正念場に来ています。今年の3月安値129.63円を起点に7月安値137.23円を通る右上がりのトレンドラインまで円高が進みました。ただ、ここは下値のフシになりえるため、まずは目先の反転上昇(円安)を見込むこともできる水準です。



一方、今年のドル円の上げ下げのリズムを簡単にご説明しますと、

(1)1月16日安値127.21円~3月8日高値137.91円まで10.70円の円安(上げ1波)

(2)3月8日高値~3月24日安値129.63円まで8.28円の円高(下げ2波)

(3)3月24日安値~6月30日高値145.07円まで15.44円の円安(上げ3波)

(4)6月30日高値~7月14日安値137.23円まで7.85円の円高(下げ4波)

(5)7月14日安値~11月13日高値151.92円まで14.69円の円安(上げ5波)


要するに、2023年の円安波動は、安値から「上げ1波→下げ2波→上げ3波→下げ4波→上げ5波」の基本五波動をすでに達成したことが考えられます。


2022年10月高値151.94円から今年1月安値127.21円まで24.73円の円高が生じました。今年1月安値からの戻りで(5)の高値151.92円をつけ、ほぼ全値戻しを達成しました。ただ、日柄面からは、2022年10月高値からの円高の時間軸に対して、今年1月安値からの円安方向への時間軸が約3倍かかったことで、体力的な余力という点では当面の円安方向への動きが生じにくくなっている可能性が高いのです。


そのため、トレンドラインからいったん円安方向に少し戻したとしても、再び円高方向に反転し、今年の1月安値を起点に3月安値129.63円を通る右上がりの支持線までさらに円高が進む可能性があることを想定しておく必要があるでしょう。


日本株情報部 チーフストラテジスト

東野 幸利

証券会社情報部、大手信託銀行トレーダー、大手銀行などの勤務を経て2006年に入社。 マーケット分析やデリバティブ市場のコンテンツを担当。世界主要指数や個別株を対象にテクニカル・ストラテジーの提案。 日経CNBC「夜エクスプレス」、日経チャンネル「マーケッツのツボ」、テレビ東京「モーニングサテライト」、ラジオ日経(金曜後場マーケットプレス)など 会社四季報プロ500、ダイヤモンド・ザイ、日経マネー、株主手帳など 金融機関向けコラム「相場一点喜怒哀楽」 IFTA国際検定テクニカルアナリスト(MFTA) 日本テクニカルアナリスト協会理事 CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務) DCアドバイザー(確定拠出型年金教育・普及協会)

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