週明けの日経平均は反落、一時は33年ぶりの高値水準に
週明け20日の東京株式市場で日経平均、TOPIXともに反落。日経平均は7月3日につけた年初来高値(33,753円)を一時上回り、33年ぶり高値水準に上昇する場面があった。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり521、値下がり1110。ドル円が1ドル=149円割れとなり、自動車株や半導体関連株の下げが警戒感を強める展開となりました。そんな中でも上昇が目立ったのが総合家電大手のパナソニックホールディングス(6752)でした。同社は先週の17日、自動車部品子会社をオルタナティブ資産運用会社Apollo Global Managementのグループ会社に売却することで合意したと発表しました。売上高が1兆円を超える子会社売却を通じて資金を確保し、EV向け電池など特定領域に集中していく構造改革の姿勢を評価する買いが続きました。
そこで、今回はチャート道場の第8回目として、パナソニックホールディングス(6752)を採り上げてみました。
週足でみるパナソニックHDの株価推移
パナソニックホールディングス(6752)の週足チャートで、長期と短期の波動を確認してみましょう。図表は、2004年8月頃からの週足チャートです。
全体的なポイントとしては、2006年高値2,870円からの三段下げの長期下落波動から、2012年安値376円を起点とした上昇波動に変化している可能性が高い点です。
2012年安値からの上昇で2015年には1,853.5円の高値をつけており、長期下落波動の途中に形成した2010年の戻り高値1,585円を上回ったからです。
一方、調整一巡後の戻りで2017年に1,800円まで上昇するものの、2015年高値1,853.5円を上回れず、次の調整で2016年安値799円を割り込み、その後の調整を長引かせる要因となりました。しかし、2020年安値691.7円を起点とした下値を切り上げる短期上昇波動では、今年9月には1,808円まで上昇し、2017年高値1,800円を上抜けることができました。現在は、今年9月高値1,808円からの短期的な調整局面です。
ここから今後の展開としては、2017年高値を起点とした右下がりの下値支持線(A)のフシまで調整したことで、反転上昇できるかがまずは注目ポイントとなります。
もし、下値支持線(A)を下回った場合、2020年安値を起点とした右上がりの下値支持線(B)が次の下値のフシとなります。
下値支持線(A)か下値支持線(B)かで下げ止まり、2015年高値1,853.5円を上回ることができると、2012年安値376円を起点とした長期上昇波動が確認できます。
一方、下値支持線(B)でも下げ止まらず、2022年安値1006.5円を下回ると、短期上昇波動が下落波動に転換した可能性が高まり、2015年高値からの調整局面が長引く判断ができます。
波動分析で重要な点は、長期も短期も直前の高値を上回る、あるいは直前の安値を下回るという現象が、波動転換や波動継続を認識する重要なポイントになります。