週明けの日経平均は大幅反発
週明けの日経平均は大幅反発。13日の米国市場は大幅安となったものの、東京市場はイスラエルとイランの軍事衝突を先んじて消化し、先週末の大きく下げていたことから、ネガティブな影響は限定的でした。5日ぶりの陽線を形成し、早々に38,000円台を回復して終えました。
東証プライム市場の売買代金は概算で4兆700億円。値上がり銘柄数1132に対して、値下がりは432銘柄と、値上がり優位の展開でした。業種別では、卸売、非鉄金属、繊維などが上昇した一方、石油・石炭、精密機器、パルプ・紙などが下落しました。
個別では、半導体関連の中でもアドバンテスト(6857)が9.6%高と活況。プライム市場の売買代金上位では、ソフトバンクG(9984)やホンダ(7267)、gumi(3903)、商品計画(7453)、三井E&S(7003)などの上昇が目立ちました。一方、値下がりで目立ったのが、1Qが減益となった三井ハイテック(6966)や上期の純利益が計画未達となったHIS(9603)が急落。株価上昇で地政学リスクに対する過度な警戒が後退する中、INPEX(1605)、ENEOS(5020)など原油高メリット銘柄の下落が目立ちました。
週足でみる三井E&Sの株価推移
図表は、三井E&S(7003)の2024年1月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、週間ベースの出来高の推移です。
大局的には、2024年 3月高値(2,898円)からの調整が一巡し、同年8月の急落直後の安値となった843円を起点に短期底を切り上げる上昇波動が続いています。
移動平均線では、13週移動平均線が52週移動平均線を下回る局面が短期間ありましたが、2024年12月には再び13週移動平均線が52週移動平均線を上回る強気シグナルが点灯しました。
一方、今年4月の株価急落で52週移動平均線を下回る場面がありましたが、1,141円を安値とする長い陽線を形成して底打ちとなりました。ポイントは直前安値であった2024年10月安値(1,065円)を下回らなかったことです。
2024年10月安値を下回らずに13週移動平均線上を回復したことに加え、急落前の高値(1,964円)をブレイクアップし、買い戻しを巻き込んで上げが加速する展開となっています。
週明けの同社株は一時2,502円まで上昇。5月高値(2,472円)を上回り、年初来高値を更新しました。2024年 3月高値(2,898円)が視野に入ってきたといえそうです。
株価の下方で推移する移動平均線をみると、上から短期の13週移動平均線、中期の26週移動平均線、長期の52週移動平均線の順に並んでおり、上昇トレンドの局面を示唆しています。
株価と短期の13週移動平均線とのかい離率が広がっているため、短期的な株価調整を挟みながら2024年 3月高値をトライする展開が予想されます。
一方、出来高面からいえることは当時のように増加を伴っていません。まもなく上昇一服を示唆している反面、当時のように過熱感がまだ生じておらず上昇余地がある、と判断することもできます。
これから当時のように出来高増加局面に進展する場合は、株価も高値を超えて上値追いの展開になるシナリオも想定できそうです。