週明けの日経平均は6日ぶりに大幅反落
週明け19日の日経平均は6日ぶりに大幅反落。高値警戒感から米国株高を好感できず、円高進行に弱気の反応を示しました。先週の上昇で25日移動平均線(37748円8/19)付近まで急ピッチで戻していた反動が週初の大幅安につながったとみられます。
東証プライム市場の売買代金は概算で4兆1,600億円。値上がり銘柄数252に対して、値下がり銘柄数は1,373となり、値下がり優位の展開となりました。業種別では、小売と海運のみがプラスとなった一方、鉱業、機械、輸送用機器などの下げが目立ちました。
個別では、レーザーテック(6920)や日本郵船(9101)が逆行高。JR東日本(9020)やJR九州(9142)など鉄道株の一角に資金が向かいました。カナダのコンビニ大手から買収提案を受けたとの観測が報じられたセブン&アイ・ホールディングス(3382)が、後場に入ってストップ高まで買い進まれました。
半面、円高進行を受けて、トヨタ自動車(7203)が後場に入って下げ幅を広げました。原油安を嫌気し、INPEX(1605)、出光興産(5019)などが軟調。今期の最終減益見通しが嫌気されたパン・パシフィック・インターナショナルHD(7532)が5%を超える下落となりました。
週足でみるパン・パシフィックHDの株価推移
図表は、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス (7532)の2021年の11月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線を挿入したチャートです。下方のグラフは、出来高の推移を示したものです。
大局観では、2022年1月安値(1,472円)を起点に上昇トレンドが続いているという見方になります。
今年8月上旬の急落時には、上向きで推移する長期トレンドを示す52週移動平均線を下回る場面がありましたが、2022年1月安値を起点に2023年5月安値(2,379円)を通る右肩上がりの上昇トレンドラインを下値で意識し、週足ローソク足は下ヒゲの長い陽線を形成しました。
先週の週足ローソク足も陽線が連続する格好となりましたが、中期トレンドを示す26週移動平均線に上値を抑えられる展開となりました。
今年の3月高値(4,122円)を起点とする高値もみ合いのレンジの下限(上値抵抗線)まで戻った観点からも、26週移動平均線だけではなく、戻り待ちの売りなどに上値を抑えられる水準と判断できます。
当面は、上値抵抗線が戻りの限界となる可能性が高いですが、下値は52週移動平均線付近が下値支持線として機能するかが上昇トレンドを保つ重要なポイントです。
8月上旬の急落時のような深押しが再び発生する場合、13週移動平均線や26週移動平均線が早期に下向きに変化し、2022年1月安値を起点とした上昇トレンドが崩れるシナリオが浮上します。
52週移動平均線付近で下げ止まり、早期に13週移動平均線を上回るような展開となる場合、3月高値更新の可能性が高まり、上昇トレンド継続の確度が高まることになるでしょう。