週明けの日経平均は3日続落、売買代金は3兆円割れ
週明けの東京株式市場で日経平均は3日続落。東証プライムの売買代金は概算で2兆8700億円まで減少し、31,000円を割り込む動きとなりました。売買代金の3兆円割れは8月29日以来のこと。反発の兆しが薄く、「投資の日(10/4)」につけた安値30,526円が迫る展開となっています。
そんな売り優勢の中で気を吐いたのが、半導体、電子部品向け切断・研削・研磨装置で世界首位のディスコ(6146)でした。プライム市場で売買代金2位となり、短期資金を集め騰勢を強める展開となりました。同社が10月19日に発表した、24.3期3Q累計(4-12月)の連結営業利益予想は前年同期比7.2%減の734億円と市場コンセンサスを上回る内容となりましたが、翌日20日は半導体市況への懸念から売りが優勢となりました。
一方、週明けは決算説明会の内容が好材料視され、今後の「生成AI」関連の出荷が大きくなるとの見方から大幅反発となりました。
そこで、今回はチャート道場の第4回目として、ディスコ(6146)の株価推移を採り上げてみました。
週足でみるディスコの株価推移
ディスコの株価推移を週足チャートで確認してみましょう。図表は、2020年9月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線を挿入したチャートです。ご覧いただきますと、2022年11月中旬ごろからの保ち合い上放れで騰勢を強める展開につながりました。見た目は高値警戒感もありますが、トレンドはいつまで続くかは分かりません。相場全体が軟調に推移する中でも13週移動平均線上を維持しており、この先も上値追いが続くとうのが基本スタンスとなるでしょう。
相場全体が軟調に推移する中、高値警戒感のある銘柄には多大なリスクを抱くこともあります。ただ、実際は高値更新基調が続くことによって、需給面の良好さから結果的に相対的に強含むことが多いといえます。
投資に際するリスクを抑えるために、高値警戒感の薄い出遅れ銘柄に目が向きやすいですが、実際は相場全体が軟調な中でも相対的に強い銘柄は相場全体が立ち直る局面でも相対的に強くなる傾向が強いことも注目すべき点となります。
相場は需給要因が株価の上げ下げの優位性を決定づけます。相対的に出遅れているからという理由だけを判断材料にした投資には注意が必要です。
一方、長期スタンスの投資には出遅れという視点は重要です。強い銘柄と出遅れ銘柄をバランスよくポートフォリオに組み込むことが重要な視点となります。