週明けの日経平均は反発、一時は600円を超える上昇
週明けの日経平均は反発。一時は600円を超える上げ幅となる場面がありました。後場は戻り待ちの売りなどに押され、上げ幅を縮小する展開となりましたが、終値ベースでは4月15日以来の39,000円台回復で取引を終えました。
東証プライム市場の売買代金は概算で4兆1,500億円。値上がり銘柄数1142に対して、値下がり銘柄数は463と値上がり優位の展開となりました。業種別では、石油・石炭、鉱業、非鉄金属など市況関連業種が大きく上昇しました。一方、下落はその他製品と情報・通信の2業種のみでした。
売買代金上位では、ソシオネクスト(6526)が大幅上昇となり、全市場の売買代金でトップとなるなど人気化しました。自己株取得・消却を発表した信越化学(4063)が大幅高となったほか、TOWA(6315)、みずほFG(8411)などが買われました。半面、ソフトバンクグループ(9984)や三菱重工業(7011)などの下げが目立ちました。
週足でみる信越化学の株価推移
図表は、信越化学工業(4063)の2022年8月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線を挿入したチャートです。下方のグラフは、オシレータ系指標で代表的な相対力指数(RSI)の9週ベースの推移です。
2022年9月安値(2,837円)を起点として、次第に水準を切り上げていく上昇相場が今年3月の高値(6,926円)まで続きました。
3月高値からの調整局面では、13週移動平均線を下回り、26週移動平均線も若干下回る展開となりました。それまでの調整局面以上の下落幅となり、調整色を強める様子がうかがえます。
一方、週明け20日の大幅高によって、26週移動平均線上を早々に回復する動きとなりました。次は13週移動平均線上を回復できるかが、2022年9月安値からの上昇相場が続いているかを見極める重要なポイントになります。
しかし、今年3月高値からの下落幅が大きいため、13週移動平均線を上回った場合でも、26週移動平均線上を下値支持としたもち合い相場にとどまり、当面は水準を切り上げる動きは期待しづらいとする見方が濃厚です。
注意が必要なのは、13週移動平均線が上昇から下落に転じている点です。それによって、株価の戻りに対する上値抵抗が強くなっていることが考えられるからです。
また、下方のグラフにあるRSIの9週ベースでは、過熱圏からのピークアウトで低下基調が続いていますが、2022年8月以降の安値水準までの低下余地が考えられます。13週移動平均線が上値抵抗になった場合、次の下落で26週移動平均線を下回り、52週移動平均線まで下落するシナリオが浮上するでしょう。