週明けの日経平均は続伸
週明けの日経平均は続伸。先週末の米国株の大幅高を好感し、終日堅調に推移しました。37,500円前後では上値の重さが目立ちましたが、下値も限定的となり、後場はしっかりの展開となりました。日足ローソク足は陰線で終えましたが、チャート上にマドを形成するなど底入れを期待させる動きとなりました。
東証プライム市場の売買代金は概算で4兆4,000億円。値上がり銘柄数1224に対して、値下がり銘柄数364と値上がり優位の展開となりました。業種別では、機械、不動産、建設などが上昇した一方、サービス、小売、非鉄金属などが下落しました。
個別では、三菱重工(7011)、川崎重工(7012)、IHI(7013)の防衛大手がそろって急伸。直近のリリースで防衛関連との見方が強まった三菱電機(6503)のほか、中小型の防衛株にも資金が向かいました。アドバンテスト(6857)、キオクシア(285A)など半導体株の一角が大幅上昇。観測報道を材料に第四北越FG(7327)が値を飛ばしました。一方、リクルートHD(6098)が5.5%安と弱さが目立ちました。値がさ株のディスコ(6146)やファーストリテイリング(9983)などが軟調に推移しました。
日足でみる三菱電機の株価推移
図表は、三菱電機(6503)の昨年4月頃からの日足のローソク足に加え、5日・25日・75日移動平均線です。下位は、25日移動平均線からのかい離率を示したグラフです。
大局的な動きは昨年5月高値(2942.5円)以降、方向感なくもみ合い相場に近い動きになっています。昨年7月高値(2,925円)は5月高値を前に失速し、8月の急落につながりました。急落後の安値(1,867円)までは1,000円を超える大きな下落幅となり、その後の不安定な動きに影響を与え続けてきたといえます。
一方、足元の急騰ぶりは目を見張るような動きになっています。週明け17日にはマドを形成し、3,052円まで上昇。昨年11月高値(2,826.5円)から形成される上値抵抗線を先週の時点で上抜ける強気シグナルを発し、週明けは一気に昨年5月以降の戻り高値をすべてクリアする動きとなりました。
これで上場来高値を更新したことになります。昨年5月高値をつけるまでは、2023年の年初から上昇トレンドを形成していました。基本的に大きな上昇トレンドは途中に数カ月程度のもみ合いを形成することが一般的ですから、三菱電機の株価は約1年間のもみ合いを上放れたことでさらに一段高の展開が見込まれます。
しかし、直近安値である2月安値(2,294円)からはほぼ一本調子でここまで上昇し、上昇幅は758円に達しています。12営業日で30%を超える上昇率となったほか、25日移動平均線からの上方かい離率も17日現在で21.3%まで拡大し、直近では見られないほどの過熱ぶりがうかがえます。
ですから、長期目線では一段高が見込める状態になりましたが、短期的には反落調整局面を想定する必要があるかもしれません。
押し目の目安としては、昨年5月や7月の高値、11月高値など、概ね2,820~2,940円が参考水準になるでしょう。