週明けの日経平均は伸び悩むも一時39,000円台を回復
週明け2日の日経平均は続伸。米国株高と円安進行を受けて、寄り付きは300円を超える上昇となり、約1カ月ぶりに39,000円台を回復しました。一方、買い一巡後は上げ幅を縮小し、後場はマイナス圏に沈む場面もありました。
東証プライム市場の売買代金は概算で3兆3,200億円。値上がり銘柄数628に対して、値下がり銘柄数は967となり、値下がり優位の展開となりました。業種別では、非鉄金属、銀行、その他金融などが上昇した一方、医薬品、海運、陸運などが下落しました。
個別では、IHI(7013)や川崎重工(7012)が大幅上昇。さくらインターネット(3778)、フジクラ(5803)、セブン&アイHD(3382)などの動きの良さが目立ちました。円安に振れたことからホンダ(7267)やSUBARU(7270)など自動車株が全般堅調に推移しました。
一方、ディスコ(6146)やレーザーテック(6920)など半導体の一角が大幅安。JR東海(9022)や富士急行(9010)など鉄道株の多くが下落したほか、売り出しを発表したホーチキ(6745)が大きく値を崩しました。
週足でみるさくらインターネットの株価推移
図表の上位は、さくらインターネット(3778)の2023年7月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎ、あるいは相場の勢いなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。
年初来高値(10,980円)をつけた2024年3月は週足では長い上ヒゲ陽線となり、結果的には天井を示す売りシグナルとなりました。それを察知した投資家が多く、翌週は売り先行から週足では珍しい「マド」を形成し、調整局面入りとなりました。
4月は上昇基調が続く13週移動平均線を挟んで下げ渋る動きがみられましたが、いずれ13週移動平均線を週間終値で上抜けることができなくなり、二段下げ目の値幅調整局面に入りました。
26週移動平均線や4月安値(4,240円)を下回ったことで調整色を強め、8月の日本株全体の急落時には52週移動平均線を下回り、2300円まで下落する場面がありました。
ただ、昨年12月のもみ合いの上限まで下落した水準で下げ止まり、現在は反発基調にあります。下落基調にある13週移動平均線に上値を抑えられる可能性はありますが、上回ることができると、次は26週移動平均線が上値のフシとなります。
26週移動平均線も13週移動平均線と同様に下落基調にあるため、短期的な戻りの限界値になる可能性があります。
当面は、もみ合いなどの日柄調整を通じて、13週移動平均線や26週移動平均線が下落基調から横ばいとなり、上昇基調になるまでは株価の本格上昇局面は期待しづらいでしょう。
相場の勢いなどをみるRSI(9週ベース)も売られ過ぎの水準を脱し上昇基調にありますが、50%水準を超えるまでは自律反発の範ちゅうの動きであると判断することができます。
中期的な観点では、13週移動平均線や26週移動平均線が上昇に転じ、RSIが50%水準を超えるタイミングまで待ちの姿勢でよく、それらを確認した局面で買い参入を検討すべきでしょう。