週明けの日経平均は反発、一時はマイナスになる場面も
週明けの日経平均は反発。先週末19日の米国市場ではエヌビディアが10%下落するなど半導体株が強く売られたが、日経平均は先週に大きく下げていたこともあり、ダウ平均の上昇を好感して買い戻しが優勢の展開となりました。
東証プライムの売買代金は概算で4兆3,000億円。値上がり銘柄数1470に対して、値下がり銘柄数は161と値上がり優位の展開となりました。業種別では電気・ガス、空運、陸運などの動きが良かった。下落は鉱業と石油・石炭の2業種のみ。売買代金上位では、メガバンク株の上昇が目立った一方、半導体株が軒並み大幅安となりました。個別に材料が出たところでは、前期営業利益を下方修正した日産自動車が大幅続落。太陽誘電(6976)と航続距離が1000キロメートルの電動アシスト自転車システムを開発したと報じられたニデック(6594)が上昇しました。
週足でみるニデックの株価推移
図表は、ニデック(6594)の2019年11月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線を挿入したチャートです。下方のグラフは出来高の推移です。
2020年3月安値(4,837.5円)を起点にほぼ一本調子で上昇相場が続いた後、2021年2月高値(15,175円)を起点に大きくて長い「三段下落」の下落相場となっています。
特に、2021年9月高値(14,000円)を起点とした「二段下げ目」の下落波動の中にも「三段下落」がみられるなど、大きくて長い「三段下落」は2020年3月安値を前に終了する気配が強くなってきたようにもみえます。
2023年12月安値(5,345円)を起点に「ダブルボトム」を形成しているほか、13週移動平均線が26週移動平均線を下から上回る「ゴールデンクロス」が確認できます。その他では、2022年1月高値(13,840円)を起点とする上値抵抗線(A)を上方にブレークするトレンド転換シグナルが確認できるからです。
依然として、2021年2月高値からの下落相場の途中でつけてきた直近の戻り高値(8,706円)を上抜けていないことで、下落相場から上昇相場に転じたといえる状況ではないですが、下値固めが着実に進んでいることになります。
ただし、直近の戻り高値(8,706円)の前にクリアしなければいけない上値の節目があります。それは上値抵抗線(B)です。上値抵抗線(B)で頭を抑えられ、短期的な下落相場に転じることで、底割れにつながるシナリオも依然として残っているといえます。
足元、短期的には上昇基調が強くなっていますが、直近の戻り高値(8,706円)を超えるまでは、大きくて長い「三段下落」が続いているという認識を継続する見方が適切です。
一方、直近の戻り高値を超えると、上昇相場に転じた証拠として一段と上値に勢いがつき、上値抵抗線(C)まで短期間で到達することができるでしょう。