週明けは売り先行後に下げ渋る、日経平均は一時39,000円を割り込む
週明けの日経平均は大幅安となり、一時は6日ぶりに39,000円を割り込む場面がありました。インフレ長期化懸念や中東の地政学リスクを背景に大幅安となった、米国株式市場の流れを引き継ぐ流れとなりました。
東証プライムの売買代金は概算で3兆9800億円。値上がり銘柄数690に対して、値下がり銘柄数は910と値下がり優位の展開となりました。業種別ではゴム製品、海運、卸売の上昇が目立った一方、医薬品や情報・通信などが軟調に推移した。半導体関連が軒並み軟調だった一方、東京電力HDやローツェが個別に買われたほか、三菱商事や丸紅、住友金属鉱山、三菱マテリアルなどが年初来高値を更新しました。
週足でみる住友金属鉱山の株価推移
図表は、住友金属鉱山(5713)の2019年12月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線を挿入したチャートです。下方のグラフは出来高の推移です。
2020年3月安値(1,859円)を起点とした大きな二段上げの上昇で、2022年3月高値(6,625円)まで上昇しました。一方、2022年3月高値から2022年7月安値(3,767円)までの短期間での大幅調整で、2021年10月安値(3,871円)を下回る弱気相場入りとなりました。
その後のリバウンド相場も、2023年3月高値(5,515円)までと、2021年2月高値(5,584円)を上回ることなく、再び調整局面に入ったことが確認できます。
一方、2023年3月高値からの調整局面は長期化しましたが、今年2月につけた直近安値(3,873円)は2022年7月安値(3,767円)を下回っておらず、週足の陽線で上値抵抗線(A)を上回るトレンド転換シグナルが点灯しました。13週移動平均線が26週移動平均線を上回るゴールデンクロスも点灯し、出来高の増加を伴いながら上げに拍車がかかる様子がうかがえます。
今後は13週移動平均線が52週移動平均線を上回る強気シグナルも予想され、上昇基調が続く可能性が強くなってきました。上値抵抗線(B)を上抜けるとその可能性が一段と強まることになり、2022年3月高値(6,625円)を目指す展開が予想されます。
上値抵抗線(B)を上回れずに反落調整に転じる可能性もありますが、すでにゴールデンクロスが発生していることから、13週移動平均線付近を押し目買いの1つの目安にすることができます。