週明けの日経平均は反発、円安好感で先物主導の買い戻しが優勢
週明けの日経平均は反発となりました。安寄りで売りが一巡し、上値を試す展開となりました。先週末の米国株式市場では主要指数はまちまちだったものの、円安を好感して先物主導による買い戻しが優勢の展開が続きました。
東証プライム市場の売買代金は概算で3兆4,600億円。値上がり銘柄数1124に対して、値下がり銘柄数は476と値上がり優位の展開となりました。業種別では、輸送用機器、医薬品、倉庫・運輸などが上昇した一方、非鉄金属、ゴム製品、サービスなどが下落しました。
売買代金上位では、レーザーテック(6920)やソシオネクスト(6526)など半導体株が米エヌビディアの大幅安を跳ね返して上昇したことが、市場全体のリスク選好ムードを支える要因となりました。また、円安進行を背景に値ごろ感のあるトヨタ自動車(7203)が堅調。TDK(6762)やニデック(6594)などの主力ハイテク株の上昇も目立ちました。
週足でみるトヨタ自動車の株価推移
図表は、トヨタ自動車(7203)の2022年12月旬からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線を挿入したチャートです。下方のグラフは、オシレータ系指標で代表的な相対力指数(RSI)の9週ベースの推移です。
2023年3月安値(1,764円)を起点に、2023年9月中旬ごろからのもみ合い相場を挟んで、二段上げの上昇トレンドが発生しました。
一方、現在は、上場来高値となった3月27日高値(3,891円)から、上値と下値を切り下げる綺麗な右肩下がりの調整相場が続いています。13週移動平均線や上昇基調にある26週移動平均線などを下回り、次の下値のフシとなる52週移動平均線に迫る展開となっています。
52週移動平均線は2023年9月高値(2,911.5円)や2023年11月高値(2,900円)のフシと重なる水準となるため、押し目買いの水準として注目ポイントになりそうです。相対力指数(RSI)の9週ベースも売られ過ぎの底値圏に入っています。
ただ、上場来高値からの値幅調整が大きくなったことで、13週移動平均線が下落基調に変化しています。52週移動平均線付近で下げ止まり、反発に転じた場合でも、13週移動平均線で上値が抑えられる可能性が高いと判断できます。
高値からの押しが26週移動平均線までにとどまった場合、比較的早い段階での高値更新が見込まれました。しかし、押しが大きくなったことで、それだけ複数のフシを突破するための力の蓄積が必要になり、力の蓄積のためには日柄調整などを通じて長い時間を要すことが考えられます。