週明けは反発スタートも日経平均は6日連続の陰線を形成
週明けの日経平均は反発。先週末の大幅安の反動もあって、米国株高を素直に好感する展開となりました。一方、戻り待ちの売りも強く、日足ローソク足は約2年ぶりとなる6日連続の陰線で終えました。
東証プライムの売買代金は概算で4兆600億円。値上がり銘柄数1226に対して、値下がり銘柄数は383と値上がり優位の展開となりました。業種別では輸送用機器、証券・商品先物、石油・石炭の上昇が目立った一方、下落は鉱業と空運の2業種だけでした。
ソシオネクストやディスコなど半導体株の一角が大幅上昇したほか、東電HD、三井E&S、小林製薬などに強い動きがみられました。
一方、注目されたのは、先週末に決算を発表した安川電機(6506)の株価の反応でした。24.2期の通期連結営業利益は662億円(前年同期比3.0%減)で着地。25.2期の連結営業利益予想を700億円(前期比5.7%増)、年間配当予想を68円(前期は64円)にすると発表しました。増収増益計画に買い気配の反応となりましたが、買い一巡後は売りに押され、日足は長い「陰線」を形成しマイナスで終えました。
週足でみる安川電機の株価推移
図表は、安川電機(6506)の2020年1月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線を挿入したチャートです。
同社が今年1月に発表した決算直後にも取りあげましたが、中期波動は新型コロナショックの影響で急落したあとの安値2,295円を起点に下値を切り上げる展開が続いています。昨年6月高値6,859円が2021年9月高値6140円を上抜けたことが理由です。
昨年6月高値からの調整は2022年8月高値4,970円を水平に横に伸ばした下値支持線(A)で下げ止まり、再び上昇局面入りが確認できます。昨年10月安値4,839円からの上昇によって、短期の13週移動平均線が26週・52週移動平均線を下から上回るゴールデンクロスとなり、今年3月には6,877円まで上昇。昨年6月高値を更新したことが理由です。
現在は、高値更新後の調整局面にありますが、まずは6,000円処を推移する13週移動平均線をサポートに反発に転じることができるかが焦点となります。8日は6,015円まで下げる場面がありましたので、目先の正念場といえそうです。
13週移動平均線で下げ止まらない場合、26週・52週移動平均線までの調整が考えられます。仮にそうであった場合でも、直近の安値を下回るまでは昨年10月安値を起点とした上昇基調の流れは変わらず、押し目買いのスタンスが続くという見方が現時点では適切な判断となります。