週明けの日経平均は反発、終値で34,000円を維持できず
週明けの日経平均は反発。米国株高を好感して序盤で上げ幅を700円超に広げる展開となりましたが、後場は底堅く推移しながらも34,000円を維持できずに取引を終えました。
中国が米国に対する報復関税を125%に引き上げたものの、これ以上関税の引き上げ競争に付き合わないとしたことや、米連邦準備理事会(FRB)高官が必要なら適切な手段をとると発言したことなどが目先の不安を和らげる要因となりました。
東証プライム市場の売買代金は概算で3兆8,700億円。値上がり銘柄数1322に対して、値下がりは276銘柄と、値上がり優位の展開でした。業種別では、医薬品、その他製品、化学などが上昇した一方、海運、空運、輸送用機器などが下落しました。
個別では、半導体関連に加え、TDK(6762)、太陽誘電(6976)など電子部品株が大幅上昇。任天堂(7974)、バンナムHD(7832)などゲーム株の一角に資金が向かいました。また、武田薬品(4502)や中外製薬(4519)など薬品株に強い動きが見られました。
一方、防衛大手3社がそろって下落。トヨタ(7203)、マツダ(7261)など自動車株が軟調。良品計画(7453)は上方修正を発表したものの、目先の材料出尽くしで2%を超える下落となりました。
週足でみるTDKの株価推移
図表は、TDK(6762)の2023年3月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。
大局的には2024年7月高値(2,241円)までの上昇相場が一巡し、同年11月の戻り高値(2,113.5円)を経て、二段下げの調整パターンで下値模索が続いています。
今年に入ってからは、13週移動平均線が下向きになった26週移動平均線を下回るデッドクロスとなり、続けて52週移動平均線を下回る展開となりました。4月に入ってからの相場全体の値崩れの影響で、同社株はダメ押しを強いられる展開となっています。
一方、短期的には下値のフシに到達したとの見方ができます。直近安値(1,165円)は、2023年7月高値(1,157.2円)を起点に形成した保ち合い上限のフシが意識された可能性が高いためです。また、RSI(9週ベース)も売られ過ぎの水準まで低下し、リバウンド期待が高まることが予想されます。
週明け14日の株価上昇は、米トランプ政権がスマートフォンなどを「相互関税」の適用除外にすると発表したことが追い風になり、アップル関連の同社株に追い風になった可能性があります。買い優勢のスタートから終日底堅く推移しました。好材料に反応しやすい水準まで下げていたことが、大幅高につながったとみられます。
短期的な上値メドは13週移動平均線になるでしょう。13週移動平均線は下向きが続いているため、強い上値抵抗になることが予想されます。2024年8月に形成した長い下ヒゲの安値(1,566.2円)なども上値のフシとして意識されそうです。
そのように、短期的には売られ過ぎの反動による自律反発にとどまることが予想されますが、二番底などを形成しながら日柄調整を経過し、13週移動平均線を上回ることができれば、ようやく底入れ判断になることが考えられます。