週明けの日経平均は続伸
週明けの日経平均は続伸。朝方、トランプ大統領がEU(欧州連合)に対する関税発動期限を延期すると表明したことが伝わったことから、先週末の米国株安はネガティブ視されず小幅高スタートとなりました。後場に向けて上げ幅を広げる展開となり、37,500円台を回復。本日の高値引けとなりました。
東証プライム市場の売買代金は概算で3兆4,500億円。値上がり銘柄数1085に対して、値下がりは482銘柄と、値上がり優位の展開でした。業種別では、鉄鋼、空運、サービスなどが上昇した一方、石油・石炭、金属製品、卸売などが下落しました。
個別では、レーザーテック(6920)、ソシオネクスト(6526)など半導体株の多くが大幅上昇。USスチールの買収をトランプ大統領が承認したと伝わった日本製鉄(5401)が伸び悩んだものの2%超上昇し、鉄鋼株に資金を呼び込む格好となりました。一方、ドル円が円高に振れたことから、トヨタ(7203)、SUBARU(7270)など自動車株が軟調。23日の米国で関税強化が警戒されたアップルが大幅安となったことから、TDK(6762)など電子部品株が売りに押される展開となりました。
週足でみるレーザーテックの株価推移
図表は、レーザーテック(6920)の2023年3月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。
大局的な見方は、2024年5月高値(45,500円)を起点とした大きな下落相場が確認できます。2023年5月安値(17,485円)を前に反発する時期もありましたが、二段下げの相場基調が続いてきました。
一方、今年4月安値(10,245円)で底打ちの可能性が高くなってきたといえます。4月前半に形成した長い陽線で、前週の陰線を下から差し込むような動きになりました。
加えて、5週続けて陽線が続いたことで、底値圏で形成される「五陽連」という強い底入れシグナルを発している可能性が高いからです。
さらに、13週移動平均線を上回り、26週移動平均線も上回る局面になってきたことがわかります。13週移動平均線が上昇に転じたほか、26週移動平均線の上昇転換の可能性も高まった局面とみられます。
一方、現在の水準は、2024年12月頃から続いたもみ合い水準であることから、戻り待ちの売りをこなすだけの時間の経過が必要となるでしょう。短期的には26週移動平均線を意識してもみ合いが予想されますが、当面の上値めどとして、52週移動平均線までの上昇を見越した投資スタンスをイメージすることができるようになってきた状況です。
RSI(9週ベース)は底値圏を切り上げながら上昇基調が続いています。その間で株価の方が水準を切り下げる動きになりましたが、RSIの水準の切り上げが株価の底入れを示唆していたと判断することができます。
26日の上昇によって、RSI(9週ベース)は60%台にさらに上昇しました。週間の終値ベースで上昇が維持される場合、70%超の水準まで上昇継続が予想され、株価の上昇もそれなりに継続していることが想定できます。
52週移動平均線は2023年5月安値と2024年8月安値(18,665円)を通る抵抗線と概ね一致する水準であることから、当面の上値めどとしての判断が有効になるでしょう。