週明けの日経平均は36,000円を割り込む
週明けの日経平均は大幅続落となり、終値で36,000円を割り込む展開となりました。下落幅は先週末比で1,500円安となり、昨年9月4日以来の下落幅となりました。先週末の米国市場の下落や為替市場での円高、米景気減速懸念や貿易摩擦懸念などを背景に売りが売りを呼ぶ展開となり、3月前半につけた安値水準を下回って終えました。
東証プライム市場の売買代金は概算で5兆3,700億円。値上がり銘柄数52に対して、値下がり銘柄数1575と全面安となりました。業種別では全業種が下落し、水産・農林、パルプ・紙、海運などが相対的に値を保つ一方、非鉄金属、その他製品、保険などが大幅な下落となりました。
個別では、全面安の中でフジ・メディアHD(4676)が逆行高。ワークマン(7564)、神戸物産(3038)、しまむら(8227)など小売の一角が上昇しました。一方、半導体株が軒並み大幅安となり、車載向け半導体を手がけるルネサスエレクトロニクス(6723)は2桁の下落率となりました。電線大手3社がそろって5%台の下落となったほか、防衛大手3社も大幅安。傘下の損保2社の合併に向けた検討開始を正式に発表したMS&AD(8725)は8%を超える下落となりました。
週足でみるフジ・メディアHDの株価推移
図表は、フジ・メディア・ホールディングス(4676)の2022年8月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、週間ベースの出来高の推移です。
大局的な動きとしては、2022年11月安値(1,003円)を始点とみた場合、上昇波動を形成しており、特に今年1月後半からの上げ相場は急騰を演じる展開となりました。
2024年4月高値(2,059円)を超えたことで、上げに拍車がかかる格好となりました。2024年夏場以降のもみ合い相場を通じて、13週移動平均線、26週移動平均線、52週移動平均線が同水準に収れんしていたことも急騰を後押しする要因になったとみられます。
13週移動平均線が26週移動平均線、52週移動平均線を上回るゴールデンクロスとなり、新たなトレンド発生シグナルと捉えることができそうです。
今後は3本の移動平均線が広がることが予想され、トレンドがどこまで大きくなっていくかを追認する局面に入っていくことが予想されます。
足元は、今年2月後半につけた高値(3,166円)からの短期的なスピード調整の局面です。先週は、上昇基調が続く13週移動平均線まで下落せずに陽線を形成して上昇しており、押し目買い意欲の強さを示唆する展開となりました。
図表で示したように、直近で大商いとなった2週間の株価水準の上限付近で買い超となったことが伺え、人気材料株としての物色継続が予想されます。
短期的には2月後半高値(3,166円)に向けて自律反発が見込まれます。ただ、戻り待ちの売りが上値を抑える場面も想定されます。
当面の見方としては、もみ合いも予想されるところですが、いずれにしても2月後半高値を超えるためには出来高増加がカギになるでしょう。
出来高増加がみられないケースは、高値更新に至らずに反転下落となり、一段安も想定する必要があります。その場合は、2024年4月高値(2,059円)や、26週移動平均線が下値のメドになることが考えられます。