週明けの日経平均は反落
週明けの日経平均は反落。先週末の米国株が休場で材料難であった中、円高進行が嫌気され寄り付きから3桁の下落となりました。前場序盤は底堅く推移する場面もありましたが、後場は一段安となるなど終日軟調な展開。上昇基調にある5日移動平均線(34,315円 21日)を下回って終えました。
東証プライム市場の売買代金は概算で3兆0800億円。値上がり銘柄数653に対して、値下がりは937銘柄と、値下がり優位の展開でした。業種別では、パルプ・紙、陸運、水産・農林などが上昇した一方、輸送用機器、石油・石炭、非鉄金属などが下落しました。
個別では、円高進行を手がかりにニトリHD(9843)やセリア(2782)など内需小売の一角が大幅上昇。東京メトロ(9023)、JR東日本(9020)、京急(9006)など鉄道株に資金が向かったほか、中期経営計画の骨子を発表した王子ホールディングス(3861)が後場急伸しました。一方、円高進行を嫌って、自動車株が軒並み大幅安。売り出しの受渡日であったスズキ(7269)は商いを伴って大幅安となりました。住友ファーマ(4506)が11.4%安と急落するなど、先週強く買われた医薬・バイオ関連が利益確定売りに押されました。
週足でみるニトリHDの株価推移
図表は、ニトリホールディングス(9843)の2022年4月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。
大局的には2022年10月安値(11,465円)からの下値を切り上げる上昇波動に対して、現在は2024年3月高値(24,420円)から上値を切り下げる下落波動が続いている判断となります。
一方、今年4月安値(13,845円)からの上昇局面では、連続した陽線を形成しながら戻りを試す展開となっています。13週移動平均線を上回り、週明けの上昇で26週移動平均線も上回る動きになっています。
13週移動平均線や26週移動平均線は依然として下向きで推移しているため、どこかのタイミングで上昇一服が予想されますが、円高進行もあって円高メリット株の同社株に資金が向かっている状況といえます。
短期的な上値の節目として想定されるのが、18,000円~52週移動平均線あたりの水準です。その水準は、昨年12月後半から1月までの短期もみ合いの下限水準に相当する節目になるほか、2023年11月安値(14,655円)と2024年7月安値(16,355円)、2024年11月安値(17,170円)などを通る右上がりの抵抗線が重複する強い節目となるからです。
週明けの上昇で、RSI(9週ベース)は69.3%まで上昇しました。週間の終値でも上昇を維持する可能性はありますが、2023年までの高値をつけた際の80%水準に近づきつつある点なども高値警戒による上昇一服に留意する必要がある点となります。
中長期的には、2024年3月高値(24,420円)と同年9月高値(22,970円)を通る右下がりの抵抗線に向けて上昇が続く展開も想定できますが、その前に短期的な調整局面を挟む時間軸の経過が必要となるでしょう。
反落調整時の下値の節目となるのは、2024年11月安値(17,170円)、2024年7月安値(16,355円)、13週移動平均線付近になることが予想されます。