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ドル円、158.84円まで底堅く推移
今週のドル円は底堅い動きとなりました。政府・日銀が円買い介入を実施したとみられる6日の高値157.94円を上抜けて週末15日には158.84円まで値を上げました。12日には米労働省が4月米消費者物価指数(CPI)を発表。結果は前年比3.8%上昇と予想の3.7%上昇を上回り、エネルギーと食品を除くコア指数も前年比2.8%上昇と予想の2.7%上昇より強い内容となりました。また、翌13日の4月米卸売物価指数(PPI)は前月比1.4%/前年比6.0%と予想の前月比0.5%/前年比4.8%を大幅に上回ったほか、食品とエネルギーを除くコア指数は前月比1.0%/前年比5.2%と予想の前月比0.3%/前年比4.3%より強い内容となりました。
また、注目の米中首脳会談では、トランプ米大統領が「米中関係は極めて強固だ」と述べ、会談成果を強調した一方で、イラン情勢が進展するような手掛かりが得られなかったため、WTI原油先物価格が上昇。インフレへの懸念から債券売りが優勢となり、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.6023%前後と昨年5月以来1年ぶりの高水準を記録しました。

*Trading Viewより
中東情勢の不透明を背景にした「有事のドル買い」と米インフレ懸念を背景とした米金利上昇とドル買いが進んだ1週間となりました。政府・日銀による為替介入への警戒感が根強いため、局地的な乱高下を繰り返しながらも、週末には158.84円まで値を戻しています。
投機筋の円売りポジション、7.5万枚の拡大
米商品先物取引委員会(CFTC)が15日(日本時間16日早朝)に発表した5月12日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の対ドル持ち高は7万5102枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、前週から1万3364枚増加しました。

*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
投機筋の円のポジションは昨年7月2日には18万4223枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録していましたが、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが優勢となり、昨年4月29日には17万9212枚と過去最大を更新。それ以降はその動きが反転しています。投機筋の円売りポジションは4月28日時点で10万枚を超え、2024年7月23日以来の水準まで拡大しました。5月12日時点ではやや縮小しています。
ドル円の一目均衡表チャートを見ると
ドル円の一目均衡表チャートを見ると、週末の終値(158.74円)で雲の上限158.91円は下回っていますが、雲下限156.37円や転換線156.94円、基準線157.88円は上回っています。厚い雲の中で推移する1週間となりましたが、雲の上限158.91円を上抜けた場合はさらなる上昇も期待できます。

*Trading Viewより
材料的には依然として「円安」と「ドル高」の両方を備えている状況であり、当面は円安・ドル高のトレンドが続くとみる市場参加者は多いです。米中首脳会談などの重要な政治イベントを通過し、依然として不透明な中東情勢を睨みつつも、市場の関心は再び米金融政策の方向性へと回帰する展開が予想されています。最大の焦点は、今週発表された4月米CPIやPPIが予想を上回る強い内容となったことで、米インフレの高止まりが改めて意識されている点。米利上げ観測が浮上する中、ドルの下値は極めて堅い状況にあります。
一方で、心理的節目である160円を再び試す動きとなれば、政府・日銀による為替介入の実効性が試される局面となります。当局による「断固たる措置」への警戒感から、上値では投機筋と当局の激しい攻防が予想されており、突発的な急落など相場の急変には細心の注意が必要と警鐘を鳴らす向きも多いようです。ただ、「足もとで急落に対して市場が慣れ始めている」との声も聞かれており、仮に急落してもすぐに反発しやすくなっています。
ある市場参加者からは「政府が積極財政や低金利政策など円安を誘導する政策をとっているため、介入だけで円安を止めるのは無理があるものの、足もとの動きを見ると、160円を超えるのを防ぎたいという意思が感じられる。日本の介入資金は十分あるため、円安傾向が強くなると今後も介入に踏み切るだろう。ただ、介入で下落したときは、絶好の買い場」との声が聞かれています。来週以降も押し目を待つ週となりそうです。
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