特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回は2025年7月に取り上げた日経レバ(1570)の値動きを振り返ります。
日経レバは大幅高、ダブルインバースは大幅安
8月25日の終値は3万1400円でした。7月23日の終値は2万9230円でしたので、値動きを見た1カ月では2170円の上昇(手数料・税金は考慮せず)となりました。
日経レバと逆の動きをするダブルインバース(1357)の方は、7月23日の終値が9380円、8月25日の終値が8619円で、761円の下落となりました。
騰落率は日経レバが+7.4%、ダブルインバースが-8.1%となりました。同じ期間の日経平均は+4.0%でした。日経レバは日経平均の倍まではいかなかったものの、大きめの上昇となりました。
日経平均は4万3800円台まで上昇
7月23日に4桁の上昇となった日経平均は、その後も上値を伸ばしました。7月末にかけては利益確定売りに押されたものの、8月に入ると上昇再開。8月8日の取引時間中に4万2000円台に到達し、12日に終値で4万2000円を上回ると、翌13日には4万3000円の節目をあっさり超えてきました。19日には4万3876円まで上昇しています。
4万2000円を上回った12日には、2024年7月以来、約1年1カ月ぶりに史上最高値を更新しています。過去の高値を超えたことが新たな買いを呼び込み、その後もしばらく上昇が続きました。
日経レバは日経平均と連動して8月に入って上昇基調を強めました。8月19日には3万3010円の高値をつけており、7月23日の終値2万9230円からは13%上昇しています。なお、期間中の安値は8月4日の2万7310円でした。
ダブルインバースは真逆の動きで、日経レバが期間中の安値をつけた8月4日に高値9991円をつけ、日経レバが高値をつけた8月19日に安値8213円をつけています。
急伸後は振れ幅の大きな日が続く
7月23日に日経平均は1396円高となりましたが、以降は日々の振れ幅が大きくなりました。値動きを見た7月24日から8月25日までの22営業日で、3桁の上げ下げとなった日は20営業日もありました。
300円以上の上昇となった日は7営業日あり、うち5営業日は500円を超える上昇となっています。8月5日から13日までは、258円高、245円高、264円高、761円高、897円高、556円高と6営業日連続で3桁の上昇となり、上昇が続く中で上に値幅が出るようになりました。
下落の方も300円を超える下落が6営業日あり、うち3営業日は500円を超える下落となりましたが、対象資産が大きく動く時期は、当然ながら日経レバやダブルインバースも振れ幅が大きくなると考えられます。
ちなみに日経レバの騰落率を見ると、2%を超える上昇となった日が6営業日あり、最も上昇率が大きかった8月12日は4.5%高となりました。ダブルインバースは真逆で、2%を超える下落となった日が6営業日あり、最も下落率が大きかった8月12日に4.4%安となっています。
足元では日経平均の上昇に一服感
値動きを見た期間では、日経レバは大幅高、ダブルインバースは大幅安となりました。日経平均は8月20日以降は上昇が一服していますので、目先は値動きが落ち着くかもしれません。
日経レバにしてもダブルインバースにしても、基本的には変動幅が大きくなりそうな際に機動的に売買するのに適しています。日経平均の上昇トレンドが続くという自信があれば長期保有も一考ですが、上がり度合いが緩やかであった場合には、もどかしい動きが続くケースも考えられます。ちなみに、日経平均は直近の上昇で史上最高値を更新しましたが、日経レバは2025年8月27日の時点では、昨年7月につけた最高値の3万3650円を超えられていません。
レバレッジをかけている商品は、対象資産の振れ幅が小さくなってくると日々の値動きも小さくなってきます。また、今回のように短期間で大きく上昇した場合は、上昇一服感が出てくると利益確定売りでも下に値幅が出ることもあります。もし、実際に同じタイミングで日経レバを買っていた場合には、利益確定を検討するタイミングと言えるでしょう。