「イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。
さて、今回は番外編です。
前回のNZドル円の続きではありますが、タイトルにもありますように、想定されるリスクは背負いきれないことがある場合もままあります。
そのあたりについて触れてゆきたいと思います。
皆様の参考になれば幸いです。
週末の自民党総裁選を前にポジションは整理
早速ですが、10月3日にこう書きました。
NZドル円86.01円売りポジは現在レート85.91円で決済。明日は自民党総裁選、何だかんだ言っても選挙は「やってみないとわからない」ものであったり。そんなリスクは背負えないのでノーポジにする。
微益でクローズは少し寂しいものがありますが、週末リスクを考えると仕方ありません。
もし持ち越した場合は、押し目のない中で損切り場所を探すしかなくなるという状況に陥ったかもしれません。
想像しただけでも背筋が凍ります。
※Trading Viewより
週末リスクとは
そもそも、週末リスクとは何か、について触れておきます。
簡単に言うと、土日といった取引できない時間帯に相場を動かすビッグイベントが発生し、週明けはその動きを急速に織り込む形でスタートすること、でしょうか。
今回は、ざっと以下のような動きでした。
3日まで:小泉氏が決戦で優勢との観測
4日:決戦で予想外に高市氏が勝利、自民党総裁へ
6日:高市氏勝利に反応して早朝から円売り優勢でスタート
今回は特に「予想外」の動きとなったことで、市場が休場中だったことで対応ができず、そのしわ寄せが週明けにやってきた格好となっています。
もっとも、最近では時間外の日経先物やドル円の動きを見ることができるHPもいくつか出ており、そちらである程度の動きは想定可能ではありました。これはまさにテクノロジーの進化であり、以前であれば月曜朝に出社して初めてレベル感が掴めたのと比べると雲泥の差です。
ドル円ですが、
3日終値:147.47円
6日始値:149.11円
と、2円弱上振れてのスタートとなりました。
もし、ドル円の売りポジションを持って越週した場合、逃げ場もないまま、いきなり2円弱の含み損を抱えたところからのスタートとなってしまいます。
そんなリスクは背負いきれません。
だからこそ、週末を前にポジションを片付けました。
あえて取りに行くなら
おすすめはできませんが、あえて取りに行くとしたら、サプライズの度合いが大きい「高市氏が勝利した場合」に向けてのポジション構築、つまり円売りでポジションを持つという手もあります。
しかしながら、リスクの大きさを考えると、個人的には週明けに円売りを始めても十分間に合ったのではないかと考えています。
今回はまさにそうでした。
週明けはチャート上に窓を開けて始まると、その後は下押すも小幅にとどめて堅調に推移。8日に153円台に乗せています。
※Trading Viewより
現在保有ポジション(執筆時点)
ドル円買い少量 150.82円