特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回は2025年10月に取り上げた安川電機の値動きを振り返ります。

1カ月後の株価は大幅安
11月17日の株価は4014円でした。10月15日の株価は4258円でしたので、値動きを見た1カ月では244円の下落となりました。
42万5800円が40万1400円となり、244円×100株で2万4400円の下落(手数料・税金は考慮せず)、下落率は-5.7%となりました。
上昇一服後は急失速
それでは、この間の値動きを見ていきましょう。

株価は10月中旬から後半辺りまでは強い基調が続きました。しかし、10月24日の4638円で上昇が一服。その後は短期間で大きく水準を切り上げた反動から急失速しました。
決算を材料に大きく上昇した後、AI関連の人気が高まる中で産業用ロボットを手がける同社もその一環との見方が強まり、市場からの評価が一段と高まりました。しかし、AI関連に高値警戒感が出てきたことで手じまい売りに押され、11月に入ると基調が下向きとなりました。期間中の安値は11月17日の3975円でした。この翌日18日には日経平均株価が4桁の下落となる中で大幅安となっています。
安値圏を脱したようには見えるものの・・・・
こちらは同じ安川電機の週足チャートとなります。

決算発表後に急騰したことで安値圏を脱した恰好とはなりましたが、足元では失速の度合いも大きくなっています。上げ分をすべて消失してしまうと、戻り売り圧力が強いとの見方が強まり、買いが入りづらくなります。
急騰後につけた安値は10月8日の3548円となります。これを下回ることなく反転できるかどうかが目先の注目点となります。
業績改善の継続が確認できるかが今後の焦点に
値動きを見た期間では大きな下げとなりました。買いから入った場合、10月24日の高値4638円近辺で売り抜ければ短期間で利益を得ることはできましたが、実際にはそのタイミングで手じまう判断をするのは難しかったと思われます。
上期決算発表時には通期見通しを上方修正しており、株価も強い反応を見せましたので、次回の3Q決算は注目されます。同社は会社のホームページで、3Q決算発表日を2026年1月9日と公表しています。
ここで業績改善の継続が確認できれば、下値に関しては固まってくると考えられます。この時点で上述の3548円を下回っていなければ、大底を打ったとの見方が強まる展開も期待できそうです。




