「イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。
さて、今回もドル円です。
クリスマスも近づき、相場も市場参加者の減少を気にするタイミングとなってきました。
冒頭で「チキンでもいいんです」と書きましたが、「シャケではなくチキンでもいい」という意味ではありません。
チキン(=臆病者)トレードといった意味です。
臆病者でもいいんです。
個人投資家は自身の資産で投資しているのですから、分からないときはさっさと撤退するのが理想だと、個人的には思ってます。
皆様の参考になれば幸いです。
21日線がほぼ横ばいになったので売ってみる
早速ですが、12日早朝にこう書きました。(一部抜粋)
ドル円は、21日線の傾きが上向きキープとはいえ徐々に緩くなっており、売り目線に変更。157円をバックに、155.90円と156.40円と156.80円でそれぞれ少量売り。
これまで移動平均線は角度を付けて上向きとなっていましたが、ここにきてほぼ横ばいに近付いてきました。
一旦は調整局面に入る可能性があると見て、売りから入ることにしました。
ただ、その後に下押しは154円台を割るも一時的ですぐに155円台に戻したのを見て、「調整=本流ではない」ということでさくっと利益確定しました。
下でも書いていますが、ボリンジャーバンドの上下の幅が狭くなってきており、このままバンド幅が狭いまま横ばいになると上昇トレンドが転換しても横ばいトレンドにしかならないため、一旦はバンド幅が拡大するを待ちたいということも、早めの利確を後押ししました。
15日にこう書きました。
ドル円は16時前に155円を割り込むも一時的となり値を戻してきたので、155.90円の少量売りは現在レート155.26円で買い戻し。ボリンジャーバンドの上下の幅も狭くなっており方向感が失われている様子なので指値は取り消していったん様子見。

※Trading Viewより
ディセンディング・トライアングルに出合うも、日銀が怖かった
利益確定後の16日に154.40円まで下押すも、5日安値154.35円を前に下げ渋ると、155円台を回復するなど、154円台前半で底堅さが見られます。一方、上値は先月20日高値157.89円を付けた後の戻り高値は9日の156.95円に留まっており、上値は切り下がっております。
このように、下方向はほぼ一定に対し、上方向が切り下がっている場合、チャート上に三角保合の一種である「ディセンディング・トライアングル」が出現することがあります。
一般的には、上が詰まっているので下抜けると下落トレンド入りが示唆されるフォーメーションとされています。
ただ、中には上抜けてしまう場合もあり、その時は上昇トレンド発生と解されるので、保合という点を踏まえて対応する必要があります。
とはいえ、19日の日銀金融政策決定会合での結果公表と、その後の植田日銀総裁の会見に市場の関心が集まっている状態です。
会合の結果公表と植田日銀総裁の会見次第では上下どちらもあり得るという、今年最後といっても過言ではないビッグイベントを前に、ポジションを持ち越す勇気はありませんでした。
よって、その時のレート155.82円で決済しました。

※Trading Viewより
決済してから1時間もたたないうちに、弱めの米11月消費者物価指数(CPI)が伝わると155円台前半まで下押しましたが、こればかりは仕方ありません。
今回は金額の多寡よりも、大損しなかったことで次へのチャンスにつなげられたことが得たものと思っています。
現在保有ポジション(執筆時点)
なし



