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ドル円、結局はレンジ継続
今週もドル円相場はレンジ取引が継続しました。8月1日に7月米雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数が前月比7.3万人増と予想の10.4万人増を下回り、過去2カ月分が計25.8万人下方修正されると150.92円から147.30円まで急落。そのあとは146~148円台でのもみ合いが続いていましたが、今週もその流れが続いた格好です。今週は石破首相の辞意表明や米雇用統計の年次改定、8月の米卸売物価指数(PPI)・消費者物価指数(CPI)、日米株価指数の史上最高値更新など、材料は豊富でしたが、結局ドル円のレンジブレイクにはつながらず。「今後のレンジブレイクにむけたパワーを溜めている」状況でしょうか。いずれにしても、結局はここ1カ月半のレンジが続くことになりました。
*Trading Viewより
なお、米連邦準備理事会(FRB)は来週16-17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開きます。市場では「9カ月ぶりの利下げ再開はほぼ確実」とみられており、マーケット参加者の関心はFOMCメンバーの金利見通し(ドット・プロット)で示す今後の利下げペースに移っています。現時点では来週の利下げに加えて、年内あと2回の利下げが見込まれています。市場では「パウエルFRB議長が2026年5月に退任した後の政策動向も見極めようと注視する」との声も聞かれています。
投機筋の円買いポジション、ここにきて拡大
米商品先物取引委員会(CFTC)が9月12日(日本時間13日早朝)に発表した9月9日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の対ドル持ち高は9万1643枚の円買い越し(ドル円のショート)となり、前週から1万8385枚増加しました。
*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
投機筋の円のポジションは昨年7月2日には18万4223枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録していましたが、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが優勢に。4月29日には17万9212枚と過去最大を更新しています。これ以降はその動きが一服し、9月2日時点では7万3258枚まで縮小していましたが、ここにて再び拡大。9万枚を超す円買いポジションとなりました。ドル円が仮に上サイドにブレイクした場合は、9万枚を超す円買いポジションの解消に向けた動きが加速していく可能性もありそうです。
ドル円の一目均衡表チャートを見ると
ドル円の一目均衡表チャートを見ると、週末の終値(147.68円)で雲の中に入り込んでいます。雲の上限(148.16円)や転換線(147.73円)を下回っており、基準線(147.68円)とほぼ同じ水準となっています。テクニカル的には8月から続くレンジをブレイクするには難しい状況。結局は大きな材料待ちの様相となっています。
*Trading Viewより
なお、来週は18-19日に日銀金融政策決定会合もありますが、こちらはあまり材料視されないとみられています。懸案だった米関税措置を巡って日米合意にもとづいて米大統領令が出されるなど不透明感は和らぎましたが、「日銀内では企業業績などへの影響を見極めるにはなお時間が必要」との意見が出ており、日銀は政策金利を据え置くとの見方が大勢を占めています。
*IG証券より
とはいえ、個人的には10月4日投開票の自民党総裁選に関する世論調査で、「次期総裁にふさわしい人物として高市早苗前経済安全保障担当相がリードしている」との報道に注目しています。これを受けて12日には海外勢の円売りが目立ちました。私も便乗して、147.512円で追加ロング。現在のポジションの平均レートは145.327円となりました。しばらくは上サイド突破を期待しながらポジションを維持していきたいところです。
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