週明けの日経平均は6日ぶりに史上最高値を更新
週明けの日経平均は大幅反発となり、6日ぶりに史上最高値を更新して終えました。米地銀の信用不安や国内政局不安などの後退を受け、売り方の買い戻しを巻き込んで全面高の展開。寄り付きの700円を超える上昇からも買いは止まらず、高値引けとなりました。
東証プライム市場の売買代金は概算で5兆2,800億円。値上がり銘柄数1456に対して、値下がりは132銘柄と、ほぼ全面高となりました。業種別では全業種が上昇しました。
個別では、キオクシアHD(285A)が約9%の上昇となったほか、任天堂(7974)が続伸。業績期待が続いた安川電機(6506)なども上値を伸ばしました。米地銀の信用不安後退を受けて、三菱UFJ(8306)やみずほFG(8411)などメガバンクに買い戻しが意識されました。古野電気(6814)の上値追いが続いたほか、国内証券が目標株価を引き上げた霞ヶ関キャピタル(3498)が大幅反発となりました。
一方、ネットストアの物流障害の影響でECサイトを停止していると発表した良品計画(7453)が軟調、JX金属(5016)には利益確定売りが続きました。ランサムウェア感染によるシステム障害が発生したと発表したアスクル(2678)が軟調。サイゼリヤ(7581)やベイカレント(6532)は買い一巡後に下げに転じました。
週足でみるサイゼリヤの株価推移
図表は、サイゼリヤ(7581)の2023年3月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎ、勢いなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。
大局的な流れとしては、2023年11月高値(6,320円)から続いたレンジの大きなボックス相場を、今年に入ってから下放れる展開となりました。
しばらく下値模索が続きましたが、日本株全体が急落した4月に同社株も連動して大きく下げる場面がありました。
しかし、それまでも下落基調が続いてきたことでダメ押し(下落相場の最終局面)となり、3,780円で底打ちする格好となりました。過去の上昇相場で形成した大陽線の中心付近が意識され、下げ止まったと判断することもできるでしょう。
4月安値(3,780円)からは急速に戻り歩調を強め、13週移動平均線に続いて、26週移動平均線、52週移動平均線を順調に上回る展開となりました。
一方、過去のボックス相場の中心付近で上昇一服となり、8月高値(5,750円)からは調整局面に入っていました。
ただ、今度は過去のボックス相場の下限付近で下げ止まる動きも散見されました。直近安値は4,685円と、2024年3月安値(4,655円)や2024年8月安値(4,785円)が意識された可能性が高いといえます。
そういった状況下、同社は10月15日、26.8期通期の連結営業利益予想を190億円(前期比22.6%増)に、年間配当予想を30円(前期は30円)にすると発表しました。市場コンセンサスを上回る見通しだったことが好感され、16日は買いを集めてストップ高となり5,500円まで上昇しました。
週足ローソク足は5,650円を高値とした大陽線を形成し、13週移動平均線上を一気に回復しました。短期的には8月高値(5,750円)を前に戻り待ちの売りに押される展開が予想されますが、8月高値を上回ることができれば、4月安値(3,780円)からの上昇二段上げ目のステージに入り、2024年7月の上場来高値(6,420円)を目指す展開が予想されます。
一方、8月高値を上回ることができない状態で、直近安値(4,685円)を下回れば、4月安値(3,780円)に向けて下落幅を試す展開になることが予想されます。