週明けの日経平均は続伸
週明けの日経平均は続伸。22日の米国市場ではパウエルFRB議長の講演内容から9月の利下げが意識され、ダウ平均は史上最高値を更新しました。これを受けて日経平均は上げ幅を500円超に拡大する場面がありましたが、43,200円台で買いが一巡し、早い時間帯に高値つける格好となりました。後場には上げ幅を2桁に縮める場面があるなど、円高(ドル安)が進んだことが上値を抑え、ローソク足は陰線を形成して終えました。
東証プライム市場の売買代金は概算で4兆1,400億円。値上がり銘柄数780に対して、値下がりは775銘柄とほぼ拮抗しました。業種別では、非鉄金属、卸売、機械などが上昇した一方、倉庫・運輸、電気・ガス、空運などが下落しました。
個別では、ソフトバンクG(9984)や古河電工(5801)が3%を超える上昇。JX金属(5016)、三井金属(5706)、東邦亜鉛(5707)など非鉄株の多くが大幅上昇しました。台湾におけるサービスが好調であることを発表したメルカリ(4385)が買いを集めました。一方、東京電力HD(9501)や北海道電力(9509)など電力株が全般軟調。KDDI(9433)、NTT(9432)、ソフトバンク(9434)の通信大手3社がそろって下落しました。コナミG(9766)、スクエニHD(9684)などゲーム株も大きく売られるものが目立ちました。
週足でみるNTTの株価推移
図表は、NTT(9432)の2023年3月中旬ごろからの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。
大局的な流れとしては、2024年1月高値(192.9円)からの大幅調整が概ね一巡し、今年4月安値(135.2円)からの上昇で値固めが完了。上昇局面入りに期待が高まった局面とみられます。
今年4月安値からの上昇は5月の高値(160.6円)が戻り高値となり一時的な押し目を入れましたが、26週移動平均線や52週移動平均線などをサポートに再び上昇しました。
26週移動平均線や52週移動平均線などをサポートにした上昇によって、概ね2024年7月高値(161.7円)、2024年12月高値(159.5円)、今年5月高値(160.6円)などを通る抵抗線を上方にブレイクしたことが確認できます。
その前の段階でも、13週移動平均線が26週移動平均線や52週移動平均線を上回るゴールデンクロスとなり、強気シグナルが点灯していたことがわかります。
短期的には抵抗線を上方にブレイクした反動による押し目形成も予想されますが、当面は13週移動平均線、26週移動平均線、52週移動平均線が広がりを見せるトレンド発生の局面入りが予想されます。
当面の上値めどになりやすいのは、今年4月安値から5月高値までの上昇幅を6月安値(148円)からの上昇幅と同じと見立てたN計算値173円、今年4月安値から5月高値までの上昇幅と5月高値からの上昇幅が同じと見立てたE計算値186円などが予想できます。