先週末の日経平均は3日続伸、連日で史上最高値を更新
先週末の日経平均は3日続伸、連日で史上最高値を更新しました。米国株が8月消費者物価指数(CPI)を消化して強く買われたことを好感し、寄り付きから400円を超える上昇。上げ幅を500円超に広げた後は伸び悩む動きとなりました。一方、場中に緩む場面がありながらも寄り付きで開けたマドを埋め戻すに至らず、底堅い展開が続きました。
東証プライム市場の売買代金は概算で5兆5,400億円。メジャーSQ日ということで売買代金が膨らみました。値上がり銘柄数778に対して、値下がりは753銘柄と、やや値上がり優勢でした。業種別では、精密機器、電気機器、サービスなどが上昇した一方、食料品、電気・ガス、鉱業などが下落しました。
個別では、キオクシアHD(285A)など半導体関連の一角が人気化。大阪チタニウム(5726)やJX金属(5016)など非鉄株に強く買われるものが散見されました。前日ストップ高のANYCOLOR(5032)が10.8%高。証券会社の新規カバレッジが入ったアンリツ(6754)が急騰しました。一方、古河電工(5801)、東京電力HD(9501)などが軟調。メタプラネット(3350)が商いを伴って連日の大幅安となりました。業績見通しの修正が失望材料となったタイミー(215A)が21%安と急落しました。
週足でみるANYCOLORの株価推移
図表は、ANYCOLOR(5032)が2022年6月に東証グロース市場に新規上場した時からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。
大局的な流れとしては、上場した直後の高値から下押す場面はありましたが、9月中旬ごろからの騰勢を通じて10月に上場来高値(6,895円)をつける展開となりました。
一方、上場来高値からの下落局面では、週足で大きな弱気のマドを形成するなど大幅調整となり、2023年3月には1,975円まで売られる展開となりました。
2023年3月安値(1,975円)からの反発局面では、2023年6月に4,460円まで上昇。上場来高値からの下落幅に対して50%戻し(半値戻し)となる4,430円処まで上昇した後は、2024年8月安値(1,900円)まで下落相場が続きました。
現在は、2024年8月安値からの大きな上昇局面が続いています。2023年6月高値(4,460円)を起点に主要な高値を通る右下がりの抵抗線①を突破し、直後の押し目形成時は支持線①をサポートに上昇再開の流れとなりました。
6月の決算発表が好感され形成した週足の大陽線を通じて、2023年6月高値の抵抗線②を突破しました。直後の押し目では抵抗線②から支持線②に変わった節目を下回らない状態でもみ合いが続いていました。
一方、9月10日、26.4期の通期営業利益予想を従来の190億円~200億円のレンジから205億円~215億円のレンジ(前期比25.9%増~32.1%増)に上方修正を発表しました。1Q(5-7月)の営業利益の大幅増益着地なども買い材料視され、先週は再び大陽線を形成。上場来高値が射程圏に入ってきたといえます。
上場来高値を前に短期的な過熱感から下押す動きも予想されますが、その場合でも6月高値(5,320円)の支持線③を下回らずに値固めできれば、次の一段高の局面では上場来高値更新につながることが予想されます。