週明けの日経平均は大幅反発
週明けの日経平均は大幅反発。7日の米国市場で政府閉鎖の解除期待からダウ平均やS&P500が上昇したことを好感しました。300円超上昇して始まった後、戻り売りをこなしながらじわじわと水準を切り上げる展開。後場に入っても強い基調は続き、上げ幅を600円超に拡大。心理的節目の51,000円に迫る動きとなり、高値圏で取引を終えました。
東証プライム市場の売買代金は概算で6兆800億円。値上がり銘柄数1227に対して、値下がりは348銘柄と、値上がり優位となりました。業種別では、石油・石炭、鉱業、金属製品などが上昇した一方、その他製品、サービス、水産・農林などが下落しました。
個別では、上期は前年同期比で減収減益ではあったものの、直近3カ月で利益を大きく積み増したオリンパス(7733)が急騰。キオクシアHD(285A)は2ケタの上昇率となりました。1Qが大幅増益となったメルカリ(4385)が急騰。上期が計画上振れ着地となったTOWA(6315)がストップ高となりました。一方、サンリオ(8136)が連日で大幅安。三菱重工(7011)、IHI(7013)など防衛大手3社がそろって下落しました。市場の期待に届かなかった古河電気工業(5801)が後場に急落しました。
週足でみるサンリオの株価推移
図表は、サンリオ(8136)の2023年11月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎ、勢いなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。

大局的な流れとしては、このチャート上でみる限りでも2023年12月安値(1,713.3円)を起点に上昇基調が続いているという判断になります。
今年2月高値(7,315円)以降は上昇の勢いは減速傾向にありますが、8月には8,000円台に乗せ、上場来高値を更新する場面もありました。
一方、8月の上場来高値(8,685円)からは日経平均などの指数が堅調に推移する中でも下落する場面が多くなり、アンダーパフォームしてきました。
上場来高値からの調整が続く中、先週の決算発表が嫌気され、52週移動平均線割れ。5月安値(5,331円)を起点に7月安値(5,672円)を通る右上がりの支持線まで調整が進展しました。
そんな状況下、週明けはさらに一段安、5%を超える下落率となり、支持線をあっさりと下回る展開となりました。週間の終値ベースで支持線上を回復して終えると、来週からの反発が期待できそうです。
ただ、週間の終値ベースで支持線を下回って終えると、弱気シグナルが点灯します。短期的には7月安値(5,672円)や4月安値(5,328円)が下値の節目となりますが、4月安値までも下回ると、2023年12月安値以降の長い上昇トレンドに対する本格調整局面入りが濃厚となります。
売られ過ぎや買われ過ぎをみるRSI(9週ベース)は直近の高値から50%を下回り、低下基調が続いています。まだ、売られ過ぎの水準ではなく、低下余地はありそうです。2024年5月のように20%割れからの上昇(ボトムアウト)を確認するまでは、底入れの判断はできないかもしれません。
支持線を下回って終えた場合、当面は2023年12月安値から上場来高値までの上昇幅に対する61.8%押しの4,376円~3分の2押しの4,037円の下値支持帯まで調整が続くことがか考えられます。



