週明けの日経平均は5万円の大台替わりを達成
週明けの日経平均は大幅続伸。先週末の米国では市場予想を下回る9月消費者物価指数(CPI)を受けて、主要3指数がそろって史上最高値を更新。これを好感して寄り付きから600円を超える上昇となりました。早々に節目の5万円を上回ると、上げ幅を4ケタに拡大。後場はじり高で1,200円を超える上昇幅となり、高値圏で取引を終了しました。
東証プライム市場の売買代金は概算で6兆1,100億円。値上がり銘柄数1,418に対して、値下がりは166銘柄と、ほぼ全面高となりました。業種別では全業種がプラスとなり、非鉄金属、精密機器、証券・商品先物などが大幅上昇となりました。
個別では、半導体株が全般強く、アドバンテスト(6857)が6%を超える上昇。キオクシアHD(285A)が11.7%高と値を飛ばし、1万円の大台に迫る場面がありました。足元で振れ幅が大きくなっている東洋エンジニア(6330)が商いを伴って15.4%高と急騰。株高を受けて野村HD(8604)や大和証券G(8601)など証券株が軒並み高となりました。一方、決算が失望を誘った信越化学(4063)が3%を超える下落。前営業日に決算を材料に急騰したKOA(6999)が利益確定売りに押され、公募・売り出しを発表した霞ヶ関キャピタル(3498)がストップ安となりました。
週足でみる野村HDの株価推移
図表は、野村ホールディングス(8604)の2023年9月中旬頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎ、勢いなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。

大局的な流れとしては、高値と安値を切り上げる上げ下げの大きな上昇波動を形成していることが確認できます。
昨年8月の急落や今年4月の急落時には、週足ローソク足はしっかり陽線を形成して下げ渋り、その後の上昇につながった経緯があります。
今年4月安値(672円)からの上昇相場では2月高値(1,080円)を上回り、9月には1,135円まで上昇しました。
9月高値(1,135円)を中心にもみ合い基調が続いています。もみ合いは前回高値である2月高値を意識して推移しており、先高期待につながる動きといえます。
直近2週間は、上向き基調にある13週移動平均線を下回る動きとなりましたが、週初の株価上昇で13週移動平均線上を回復しました。
もみ合い期間も数週間続いており、そろそろ上か下かに放れていく展開を想定する必要があるかもしれません。
今後のポイントとなるのは、9月高値(1,135円)で上値を抑えられた、2024年3月高値(1,006円)を起点に同年7月高値(1,021円)、2月高値(1,080円)を通る右上がりの抵抗線を上抜けられるかです。
上抜けることができれば、上値余地が大きく拡大する可能性が高まるでしょう。売られ過ぎや買われ過ぎをみるRSI(9週ベース)は50%水準の中立にあり、過熱感はありません。
一方、過去のケースと同様に抵抗線で上昇一服となり、13週移動平均線が下向きに変化することなどを通じて、ここから調整局面入りの可能性もあります。
いずれにしても、もみ合い相場はどちらに放れるかはわかりません。放れた方向に当面のトレンドが発生する可能性が高い点を踏まえておく必要があるでしょう。



