週明けの日経平均は反発
週明けの日経平均は反発。米国株高を受けて3ケタの上昇スタートとなったものの、すぐに失速してマイナス転換となりました。ただ、プライム市場では値上がり銘柄が多く、早い時間に安値をつけた後は下げ幅を縮小。後場は前営業日の終値を挟んでもみ合う時間が長く続く展開となりました。
東証プライム市場の売買代金は概算で5兆100億円。値上がり銘柄数1267に対し、値下がり283銘柄と、値上がり優位となりました。業種別では、非鉄金属、不動産、建設などが上昇した一方、小売、銀行、その他製品などが下落しました。
個別では、米サンディスク株の大幅高を背景にキオクシア(285A)に買いが向かいました。日中関係の緊張が高まる中、三菱重工(7011)や川崎重工(7012)など防衛関連が大幅上昇。ストップ高が2営業日続いていた日本新薬(4516)が一時は3割近く上昇する場面がありました。月次好調のラウンドワン(4680)が大幅反発したほか、月島HD(6332)や三菱化工機(6331)は証券会社による新規カバレッジが材料視されました。一方、ソフトバンクG(9984)が大幅安となったほか、メガバンクが軟調。証券会社が投資判断を引き下げた大阪チタニウム(5726)が急落し、12月に入って売りに押されているイオン(8267)が6%を超える下落となりました。
週足でみるラウンドワンの株価推移
図表は、ラウンドワン(4680)の2024年5月頃からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎ、勢いなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。

大局的には、大きな上昇と下落を繰り返す不安定な動きですが、下値水準を切り上げる波動を形成しているようにみえます。
現在は、今年2月高値(1,436円)を切り上げた8月高値(1,658円)からの下落相場が続いているという認識となります。
一方、先週までの週足は3週連続の陽線となり、底入れ期待が強くなってきました。先週の安値(956.2円)は概ね過去の高値や安値を通る重要な支持線①になりうるとみられ、支持線①で下げ止まり陽線が続いた点は注目すべきでしょう。
週明けの8日も上昇し、4週連続の陽線を形成する可能性も出てきました。13週移動平均線にも近づいており、同線を上回ることができれば底入れのシグナルが1つ増えることになるため、今週以降の短期的な注目ポイントになります。
また、RSI(9週ベース)も底値から上昇が続いており、週明けは34.3%程度まで上昇。底値圏とされる20%~30%を上回っています。週末の終値でも維持できれば、今年前半のようにボトムアウトの底入れシグナルとなります。
一方、13週移動平均線は依然として下向きで推移しているため、同線が上値抵抗になることも十分に考えられるシナリオです。
今年前半のケースではあっさりと13週移動平均線を上回り一段高となりましたが、最初の大きな上値の節目となります。13週移動平均線で頭打ちとなり、次に直近安値(956.2円)を下回ると、支持線②まで下落幅が広がる展開が想定されます。



