気になるテーマ解説

メタの新SNS「Threads」使ってみた

7月6日に、米メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)の短文投稿サービス「Threads(スレッズ)」が公開されました。10日には、公開から5日で利用者が1億人を超えたとのことです。凄まじいスピードですね。


メタ提供のSNS「Instagram(インスタグラム)」のアカウントを使えるので、アプリをダウンロードした後は面倒なユーザー登録をせずにすぐ始められます。このところ、「Twitter(ツイッター)」のサービス改変が続いているため、こちらに流れてきた人も多いようです。Instagramをやっている人なら、とりあえずやってみようという人も多そうですね。


筆者はInstagramをほとんど活用しておらず、料理アカウントをいくつかフォローしているだけなので、タイムラインは料理動画しか流れてきません。一方でTwitterはよく利用しているので、両サービスの使用感にどのような差があるのか確かめてみました。


Threadsでできること

言わずもがな、Twitterと同じように文章を投稿(スレッド)できます。文字数の上限は500文字とのことなので、Twitterよりも多く文章を投稿できますね。Twitterでは無料だと140文字、有料機能で1万文字まで拡大できますが、無料Twitterの3倍以上も文字を打てるとなると投稿の幅も広がりそうです。そのほか、写真は1投稿につき10枚まで、動画は5分(300秒)まで載せられるようです。


 


プロフィール画面はInstagramに似ています。

※筆者のアカウント


とりあえずタイムラインを見ると

 

筆者はこの時点でアプリをダウンロードしたばかりで、誰もフォローしていません。Twitterにもあるように、有名人によるおすすめツイートのようなものが流れてきており、画像投稿が多い印象でした。Instagramユーザーが多いのかもしれませんね。


気になる検索機能は・・・

 

Threadsの検索機能でできることは、今のところユーザー検索のみです。Twitterのように、検索でツイート内容を引っ張ってくることはできません。これだとThreadsではフォローしている人の投稿が中心になるので、Twitterのようなリアルタイムの情報収集には向いていなさそうですね。



Threadsの影響は?

使ってみた感じだと、Threadsはつながりのある人同士でやり取りすることが中心で、SNSが流行し始めたころを彷彿とさせます。まだサービスが開始したばかりなのでこれからさまざまな機能が追加されていくと思いますが、今のスタンスが維持されるのであればTwitterとは似たようでちょっと違ったサービスとも言えそうです。


現在、Twitterを利用する目的は、日常をつぶやく、フォロワーとやり取りする、情報収集など様々で、情報伝達のスピードはあらゆるSNSの中でも最速です。筆者もマーケットの情報を集めるにあたってTwitterをよく利用していますが、実感されるように新聞・テレビの速報より早いケースもありますよね。ThreadsにはTwitterのような速報性がない分、より幅広い情報に早くアクセスしたい人はTwitterへ、フォロー間でまったり楽しみたいという人はThreadsに、といったように、今のところは棲み分けができると思います。


ただ、Threadsについては本文検索やハッシュタグの機能が今後追加されると予想されるため、実現すればTwitterとの差が縮まることになります。Threadsがメタの想定以上に人気となったので、Twitterに追い付け追い越せといった形でアップデートが随時行われるでしょう。


株の情報収集についても、今のところSNSであればTwitterで事足りる状況かもしれませんが、ゆくゆくはThreadsとTwitterの両方を見る必要も出てきそうです。あっちもこっちも・・・と気にしないといけないことが多くなりますが、せっかくの新しいサービスなので投資家としてもうまく活用していきたいですね。



この連載の一覧
株価は割高なのか? 指標を参考にしてみる
新興市場をざっくり振り返ってみる
金が人気の背景とは?
東京都の予算
マイナス金利解除が決定 マーケットへの影響は?
長期投資は我慢比べ
アクティブETFのその後
シリコンアイランド九州は復活か
政策保有株式の売却が進む(2)
決算プレーと自動売買
配当株投資の怖いところ
インターネット広告に試練 Cookie規制とは?
ロボアドバイザーの先駆け ウェルスナビの実力は?
優秀なインデックスファンドとは?
辰年は上がりやすい?
新NISA 注意したい配当金と分配金
新NISA 流行の積み立てと為替リスク
コスト最安の日本株アクティブファンドが登場
NTTが推進するIOWN構想とは?
政策保有株式の売却が進む
歯の健康は全身の健康 病気は未然に防ぐ時代へ
MSワラントの恐怖
配当金が保険料の賦課対象に?
今年は暖冬の予報 マーケットへの影響は?
投信の超低コスト競争に拍車
建設業界と2024年問題
積み立て投資との相性良し悪し
住宅ローンの借り入れは計画的に
東証スタンダード市場の選択申請が増加中
長期金利と株価の関係はよく言われるが・・・
国内初のアクティブETFが誕生
魚が高すぎて買えません
配当方針いろいろあります
太陽光発電は自家消費へ
メタの新SNS「Threads」使ってみた
電池の覇権、リチウムの次は亜鉛?
SENSEX指数が最高値更新 インドってどんな国?
訪日旅行者は今後も伸びる?
半導体製造装置 1台おいくら?
変動金利型住宅ローンが実質マイナス金利へ
話題沸騰のダイヤモンド半導体とは?
著名投資家の投資候補を考察
デジタル給与が解禁! メリット・デメリットは?
私の銀行は大丈夫?
全人代が開幕 いまさら聞けない日本の中国依存度
金利上昇の懸念はあるが省エネ住宅は拡大へ
【気になるテーマ解説】 健康だけじゃない? アミノ酸の可能性
なんでも材料視する株式市場
多発する客テロ AIカメラに注目集まる
会話は人そのもの 話題の「ChatGPT」とは?
「超」高齢化社会の日本
金利に翻弄される銀行 金利の影響と債券の仕組み
出生数80万人割れへ 子育て関連株の行方は・・・
何かと注目される親子上場
【気になるテーマ解説】市場規模は無限大? 壮大な宇宙産業
【気になるテーマ解説】レベル4解禁! ドローンの普及で何が変わるのか
【気になるテーマ解説】成功率3万分の1? 新薬開発の過酷な道のり
【気になるテーマ解説】パワー半導体ってなんだ?
【気になるテーマ解説】「Web3.0」ってなんだ?

日本株情報部 アナリスト

畑尾 悟

2014年に国内証券会社へ入社後、リテール営業部に在籍。個人顧客向けにコンサルティング営業に携わり、国内証券会社を経て2020年に入社。「トレーダーズ・ウェブ」向けなどに、個別銘柄を中心としたニュース配信を担当。 AFP IFTA国際検定テクニカルアナリスト(CMTA)

畑尾 悟の別の記事を読む

人気ランキング

人気ランキングを見る

連載

連載を見る

話題のタグ

公式SNSでも最新情報をお届けしております