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ドル円、一時160.46円と2024年7月以来の高値
米国とイスラエルによる電撃的なイランへの先制攻撃から1月以上が経ちましたが、事態が収束に向かう兆しは見られず。WTIや北海ブレントなど原油価格は高止まりし、インフレ再燃への懸念が強まる日が続いています。結局、今週も原油高・株安・ドル高の流れが継続することとなりました。ドル円は週明け3月30日の東京市場で一時160.46円と2024年7月以来の高値を付けています。ただ、三村財務官が「そろそろ断固たる措置が必要となる」などと述べ、足もとの円安進行を強くけん制すると一転下落。その後も政府・日銀による為替介入への警戒感から円買い・ドル売りが優勢となり、1日には158.28円まで下押ししています。

*Trading Viewより
なお、今週も最も注目を集めていたトランプ米大統領のイラン情勢に関する演説は日本時間2日10時に開始されました。世界中のメディアが注目し、日本でもNHKなどは同時通訳でライブ配信していましたが、結果は散々。市場関係者からは「米国民向けの特別な演説としては、なんとも短時間で簡単な、なんとも不誠実な、配慮に欠けた、そして、乱雑でリスペクトのかけらもない発言だった」との声が聞かれました。内容自体は、ほぼ想定内のものだったものの、いきなり「米国は中東の原油は必要ない」との無責任な見解を表明し、対イラン戦が終わりに近づいていると言及しつつも、「今後2-3週間でイランに極めて厳しい打撃を与える」「合意が成立しなければイランの発電所にも攻撃する」と発言。中東情勢の緊張感が一気に高まることになりました。トランプ・リスクを受け止めることが多い東京市場では一時520円近く上昇していた日経平均が1000円を超える急落に転じたほか、ドル円は一時159.48円まで値を上げました。

*Trading Viewより
トランプ米大統領の演説を受けて、イランも徹底抗戦の構えを示すと、ホルムズ海峡の通行再開への期待感が剥落。海外市場に入ってもこの流れが継続し、WTI原油先物価格は1バレル=113.97ドル前後まで急騰。欧州株相場や米株価指数先物は下落し、為替市場では「有事のドル買い」が優勢となりました。なお、WTI原油先物は清算値ペースで3年9カ月ぶりの高値をつけています。
投機筋の円売りポジション、7.3万枚と前週から拡大
米商品先物取引委員会(CFTC)が3日(日本時間4日早朝)に発表した3月31日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の対ドル持ち高は7万2872枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、前週から1万0066枚増加しました。

*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
なお、投機筋の円のポジションは昨年7月2日には18万4223枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録していましたが、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが優勢となり、4月29日には17万9212枚と過去最大を更新しています。ただ、それ以降はその動きが反転。投機筋の円売りポジションが7万枚を超えた水準まで増えています。
ドル円の一目均衡表チャートを見ると
ドル円の一目均衡表チャートを見ると、週末の終値(159.67円)で雲の下限155.21円、上限155.77円、基準線158.00円、転換線159.37円を全て上回っています。雲は非常に薄い状態ですが、テクニカル的に上サイドへの期待が高まる状況です。また、材料的にも「円安」と「ドル高」の両方を備えている状況であり、円安・ドル高のトレンドが続くとみる市場参加者は多いようです。

*Trading Viewより
160円台は政府・日銀が為替介入に踏み切った2024年7月11日以来約1年8カ月ぶりであり、政府・日銀による為替介入への警戒感が高まるところではありますが、現時点では「為替介入ラインは162円付近」との見方が多い印象です。2024年7月に記録した当時の円安・ドル高水準「161.95円」を超えるかどうかが焦点となっているといいます。
一方で、「今回はイラン戦争を受けた原油価格の高騰がドル高の背景にあるため、円買い介入のハードルは高い」との見方も多いようです。「ドル円相場が乱高下しながら上昇しない限り、介入は起こりそうにない」といいます。前回のレート・チェックは衆院選を前に市場が不安定化したため、「米当局の理解を得やすかった面があるものの、当時の水準を超えたからといって何か動きがあるとは言えない」として、「介入のハードルは高い」との見立てのようです。
“Headline Fatigue”から“Cautiously Optimistic”へ
当然、私個人としても「中東情勢の混乱」が落ち着き、これまでの原油高・株安・ドル高の巻き戻しでドル円が下落することを個人的には願っています。これ以上のドル高・円安(さらには株安なども)は困るところです・・・困るところではあるのですが、マーケットにあわせていくしかないものまた事実。今後もこの状況が続くと想定し、トレードを実践していきたいと思います。
ただ、米金融大手ゴールドマン・サックスのストラテジストは3日、「From 'Headline Fatigue' To 'Hope'」とのレポートを公表。「現在、投資家はニュースの見出し(ヘッドライン)や、絶え間なく押し寄せる情報に圧倒され、疲れ果ててしまう精神状態、ヘッドラインファティーグ(Headline Fatigue)となっているが、これが徐々に希望(Hope)に変わる」と指摘。慎重ながらも楽観的な姿勢に転換することを推奨しています。たしかに、今週もマーケットも荒い値動きとなりましたが、日経平均やダウ平均などの株式の動きやシカゴ・オプション市場(CBOE)でS&P500種株価指数オプションの値動きに基づいて算出される変動性指数(VIX、恐怖指数)の動きをみると、若干ではありますが「希望」が見えてきたようにも感じます。
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本コラムは個人的見解であり、あくまで情報提供を目的としたものです。いかなる商品についても売買の勧誘・推奨を目的としたものではありません。また、コラム中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。





